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2018年7月13日
手軽に野菜作りを始められる「シェア畑」に行ってみた
最近テレビ番組などでも取り上げられている貸し農園の「シェア畑」が自宅の近くに開園されていると知り、見学に行ってきました。
私の住む東京都小平市には、市が管理する「市民菜園」、農家が開設する「体験農園」があります。市民菜園は、野菜を作る土地のみを借りて、各々が自分の好きな野菜を育てます。一方、体験農園はそれと異なり、農園主が種や苗、肥料、農機具などを用意し、種まきから収穫方法まで、講義を受けながら野菜を育てます。そのため野菜栽培の知識がそれほどなくても、良質な野菜を収穫することが期待できます。ただし、農園主が計画した通りの野菜作りをするので、自由に野菜を選んで栽培することはできません。
今回訪ねた貸し農園は、この2つの農園に比べ、より手軽に野菜作りができるシステムになっていました。
●土地 :一般的な区画は10㎡、小さな区画は3㎡と管理しやすく、一人暮らしや夫婦2人のような少人数世帯でも、野菜を余すことなく楽しめる広さになっている。
私の借りている体験農園は1区画が30㎡あるので、多くの野菜を育てることができますが、時には一度に同じ野菜が採れ過ぎて、食べるのが追い付かないことがあります。
左 :農園の外観 / 右 :コンパニオンプランツのマリーゴールドの横にはプチトマトのアイコ
●種・苗、道具、資材 :すべて準備されているので手ぶらで出かけて野菜作りが楽しめる。
これらは体験農園でも同様に準備されていますが、シェア畑では収穫に必要なハサミなどの小物までそろっていました。また、野菜の種類も選択できる品種があり、好みの野菜が栽培できるとのこと。ある区画では、スイカか坊ちゃんカボチャが選択制だったため、畑によりスイカが実っている畑、カボチャが実っている畑がありました。
●講習会の開催と菜園アドバイザーの設置 :定期的に実演付きの講習会が開催される。また栽培に詳しい「菜園アドバイザー」がいるので、その都度わからないことを尋ねることができる。
講習会で説明を受けても、いざ自分でやってみるとわからないという時など、すぐに疑問を解決してくれるアドバイザーがいると心強いものです。「誘引はどうすればいいですか?」「収穫どきは?」などの質問が多いようです。今回、話を聞いている間も、会員の方が次々にアドバイスを求めていました。
●栽培テキストの配布、栽培資料の掲示 :入会時には栽培方法を記載したテキストが配付され、栽培中の作物は詳細な栽培方法等の資料を掲示している。
時間が合わずに講習会に参加できなかった場合や菜園アドバイザーがいる時間に来られないときでも、自分で作業ができるよう詳細な資料が壁一面に掲示してありました。
●無農薬・有機肥料 :科学的な農薬は不使用。肥料も牛糞・鶏糞たい肥や油かすなどの有機質肥料を使用。
今回この農園を訪ねて一番驚いたことです。この時期、やっかいなアブラムシなどの害もないようで、どの畑も立派な作物が実っていました。ファミリーで野菜作りをしている会員も多いとのことなので、安心して食べられるということは重要なことだと思います。
この日も多くの会員が収穫に来ていました。「初めての野菜作りが楽しくて。先日は収穫した野菜を母に分けて、とても喜ばれました」「自分で作った野菜が食べられるという喜び、そして、ここでの作業が一番のリフレッシュタイムになっています」「少しでも農業を知るべきだと思って始めました」「採れたての野菜は本当においしい」等、皆さん生き生きとした表情で話してくれました。
野菜を栽培してみたいけれど、いきなり市民農園・体験農園での栽培は不安だという方には、安心して臨める農園だと思います。
▼シェア畑 花小金井 ホームページ
野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター。「楽しく、美味しく、健康な生活を!」をコンセプトに野菜についてのコラム執筆、セミナー開催、レシピ考案などを行っている。ブログ「最近みつけた、美味しいコト。。。」で日々の食事メニューを発信中。