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2017年4月17日
旬の野菜を丸ごと味わう ~食品ロスに関する消費生活教育講座を開催しました~
まだ食べられるのに捨てられている食べ物、いわゆる「食品ロス」が、日本では年間約632万tもあるといわれています。食品ロスは、食品メーカーや、スーパーマーケットなどの小売店、レストラン、家庭など食品がかかわるすべての場面で発生します。そのうちの約半数は家庭から出ていると、政府広報オンラインに掲載されています。
食品を食べずに捨てる理由として多いのは、腐敗やカビの発生といった鮮度の低下や、「消費期限・賞味期限」の期限切れです。中には、まったく手つかずで捨てられるものや、食べられる状態にもかかわらず、廃棄されているものも少なくないようです。
とくに野菜は、必要以上に厚くむいた皮、中途半端に残って食べるタイミングを逃してしまったなど、食品ロスを招きやすい食材だといわれています。
■食品ロスを防ぐ工夫とは
家庭から生まれる「食品ロスを防ぐ工夫と野菜を無駄なくおいしく食べる」をテーマにした、調理実習形式のセミナーの講師を担当しました。
食品ロスを防ぐ工夫として一番大事なことは、「買い過ぎない」。
次に、家庭で一番多く食品を保管している冷蔵庫に、今何が入っているかを把握し、必要以上の食材を詰め込まない、何が保存されているのか見やすい状態にする、食材に応じて適切な方法で保存するなど、冷蔵庫の使い方。
とくに野菜は、冷蔵庫(野菜室)に入れないほうが良い野菜があること、冷凍によってうま味や栄養価が増すものもあることは、多くの方の興味を引いたようです。
■旬の野菜「丸ごと」レシピを紹介
食品ロスを防ぐ工夫として、野菜を丸ごと食べるレシピも紹介しました。
一番人気は、「丸ごと新たまねぎの炊き込みピラフ」。旬の新タマネギを丸のまま1個、刻んだベーコンとともに炊飯して、炊き上がりに風味付けのバターを加え、たっぷりの黒胡椒をふりかけるという簡単な一品ですが、炊き上がりに炊飯器を開けると、丸ごとのタマネギが鎮座しているようすに、歓声があがりました。
また、冷凍野菜の例として、「ミニトマト」の料理も実習しました。トマトは、冷凍することでグルタミン酸が増えて、うま味がアップするといわれています。さらに、冷凍したトマトを流水で流すと簡単に皮がむけるので、実際に体験してもらうと「これはおもしろい!」という声が聞こえました。
【材料】 4~6人分
米 2合
新タマネギ 1個
ベーコン 20g
バター 10g
塩 少々
粗びき黒胡椒 適量
【作り方】
1.新タマネギは皮をむき、上部に放射状の切り込みを入れる。ベーコンは5mm幅に切る。
2.研いだ米を炊飯器に入れて表示通り水加減をする。ベーコンと新タマネギを入れて、炊飯する。
3.炊き上がったらバターを入れて、蒸らしタマネギを崩し、器に盛って黒胡椒をふる。
■おいしく食べることが、一番の食品ロス防止になる
どんなすばらしい食材や料理も、おいしく食べられるタイミングを逃さずに食べることが大切です。自分や家族に必要な量を知り、買い過ぎず作りすぎないことが、食品ロスを防ぎ、ひいては私たちの健康につながるでしょう。
野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター。「楽しく、美味しく、健康な生活を!」をコンセプトに野菜についてのコラム執筆、セミナー開催、レシピ考案などを行っている。ブログ「最近みつけた、美味しいコト。。。」で日々の食事メニューを発信中。