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「野菜ソムリエ」の元気を作るおいしい食卓【17】

2015年5月21日

その名も「ウドラ」!   

野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター 田代由紀子   


 巷では「ゆるキャラ」と呼ばれる、地域のマスコットキャラクターが次々に誕生しています。ここ東京にも、最近、気になるキャラクターが誕生しました。
 その名も「ウドラ」。
 立川の特産品ウドをモチーフにした、愛嬌のある怪獣キャラクターです。ウド好きの私としては応援しないわけにはいかないと思っていたところ、立川在住の野菜ソムリエ仲間から、「ウドラにちなんだウドのイベントを開催したいので、ウド料理を一緒に考えてほしい」と連絡が! 立派なウドと採れたての野菜を抱えて、訪ねてきてくれました。


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左 :ウドをモチーフにした怪獣ウドラ(© UDOLLAND)
右 :立川うど


 彼女は「天ぷらや酢味噌和えといった一般的なウド料理だけでなく、もっと手軽にウド料理を楽しんでほしい。そして、もっといろいろな方にウドを知ってほしい」とウドへの想い、地元の野菜のすばらしさ、地元の生産者さんへの深い愛情を語ってくれました。

 そこで、子どもや若い人にも受け入れてもらえそうな料理の選定や、忙しい人にも興味を持ってもらえるような手間いらずの調理法などを考慮して、あれこれアイデアを出し合いました。


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左 :ウド料理の試作会
右 :ウドととれたての野菜


 軟白ウドの魅力である美しい白さ、さわやかな香り。生で食べた時のシャキシャキとした食感と、加熱した時のしっとりとした味わいの違い。切り方による食味の違いなど、さまざまな面を活かした前菜、サラダ、主食、デザートの5品を試作しました。

 白さを生かした「塩やきそば」はシンプルな味で、ウドの香りを楽しめました。新鮮なウドを皮ごと千切りにすれば、シャキシャキのサラダに。角切りのウドを混ぜ込んだブラウニーは、りんごを使ったようなフルティーな仕上がりに。
 今回のこの試作会が、イベントへの大きな一歩となったことでしょう。


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ウド料理の試作品


 ウド栽培は、狭い穴蔵の中、長時間中腰で作業をしなければならない重労働です。「東京うど」の栽培が盛んな立川市でも、生産者が減少しつつあると聞きます。ウドを見たこともないという若い人も増えています。
 町の特産品「ウド」をモチーフにしたキャラクター「ウドラ」の活躍で、日本に古くから伝わる貴重な野菜を守ってくれることを願っています。


 ▼ウドラの公式サイトはこちら

たしろ ゆきこ

野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター。「楽しく、美味しく、健康な生活を!」をコンセプトに野菜についてのコラム執筆、セミナー開催、レシピ考案などを行っている。ブログ「最近みつけた、美味しいコト。。。」で日々の食事メニューを発信中。

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