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大和の伝統野菜「大和まな」新品種誕生

2011年01月31日

●大和まなについて

 大和まなは、漬け菜類の中で原始型に近い品種とされ、葉には大根の葉に似た切れ込みがあります。食味は寒さや霜に当たるとほかの漬け菜類にはない独特のやわらかさと甘みが増し、油揚げ等との煮浸しは地元の家庭料理として親しまれてきました。
 奈良県では、この大和まなを平成17年10月に「大和の伝統野菜」として認定しました。その後、しゃきしゃきとした食感や癖のない食味で様々な料理にも合うことから、周年を通したニーズが増えています。


●新品種「夏なら菜」、「冬なら菜」の育成

 大和まなは、収穫後、葉が黄化しやすく店頭での棚持ちが悪いことが、生産拡大の課題となっていました。県ではこの課題を解決するため、平成18年から産学官連携による奈良県地域結集型研究開発プログラムにおいて、ナント種苗(株)、奈良先端技術大学院大学、奈良女子大学と共同研究を行い、平成21年に収穫後の黄化の問題を改善した2つの新品種を育成することができました。平成22年3月、農林水産省に品種登録出願し、同年8月に「夏なら菜」、「冬なら菜」の名称で出願公表されました。

 「夏なら菜」は株張りが良く春から夏栽培に向く品種、「冬なら菜」は低温でも生育が良好なので秋から冬栽培に向く品種であることが特徴で、この2品種の組合せにより周年生産が可能になると期待しています。(左写真「夏なら菜」)

 平成22年秋から「冬なら菜」の種子が販売され、奈良県内で「冬なら菜」の生産、県内量販店等での販売が始まりました。これを契機に大和まなの生産拡大に努めていきたいと考えています。 


奈良県では、県の特産品として特徴をアピールできる野菜として、「大和の伝統野菜」と「大和のこだわり野菜」を平成17年10月から大和野菜として認定しています。

「大和の伝統野菜」
戦前から奈良県内で生産が確認されている品目。地域の歴史・文化を受け継いだ独特の栽培方法等により「味、香り、形態、来歴」などに特徴を持つもの。

「大和のこだわり野菜」
栽培や収穫出荷に手間をかけて栄養やおいしさを増した野菜や奈良県オリジナルの野菜など。


▼大和野菜については、奈良県農林部農業水産振興課のホームページをご覧下さい


執筆者
奈良県農林部農業水産振興課 園芸係  
豊田 毅

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