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コンクール



第57回全国農業コンクール全国大会開催 -グランプリはキヌナーセリー(栃木県)-

2008年07月29日

 宇都宮市文化会館で、7月24日、第57回全国農業コンクール全国大会(毎日新聞社・栃木県主催、農林水産省・宇都宮市など後援、株式会社クボタなど協賛)がおこなわれ、書類審査で選ばれた全国20代表が、現地審査を経て、晴れの舞台にのぞんだ。


 開会式の後、昼食をはさんで20代表が実績発表をおこなった。中央審査委員会の審査により、グランプリの毎日農業大賞は、キヌナーセリー(斎藤英夫代表・栃木県宇都宮市)が射止めた。


開会式のようす  グランプリを受賞したキヌナーセリーの発表


 頼平(よりたいら)中央審査委員会委員長(京都大学名誉教授)は、

「農林統計を見ると、ここ10年間の米の価格補償の減少のため、農家1日当たりの所得は6,000~7,000円。これは全国の製造業の平均値の三分の一の額。これでは、若い人の農業離れも当然だ。だが、本日の発表のように、創意工夫や革新に努力すれば、利益を上げ、大規模化することができる。日本の農業もまだまだ捨てたものではない」

「20事例に共通する特徴は、個人の利益のみを考えるのではなく、地域全体の共存共栄を目指し、革新的な創意工夫を絶えずおこなっている点。結果、近年は、雇用労働や借地を活用して大規模農業に発展してきた。しかも家族経営ではなく、農事組合法人や株式会社など、法人経営の良い点を活用する形に変わってきている。今回は、特に組織づくりの革新が目立ったように思う」

「今後、日本の農業を巡る状況はますます厳しくなるが、攻めの姿勢で進まなくてはならない。農業者が革新的な経営を考えていくとともに、政府は農業者を守るような政策を実践して行ってほしい」

と講評した。


パネル展示  授賞式のようす


 名誉賞(農林水産大臣賞)と優秀賞がそれぞれ10名に贈られ、また、機械等の利活用に創意工夫があり、経営に成果を生かしている2名にクボタ賞が贈られた(以下、敬称略)。


▼グランプリ 
キヌナーセリー・斎藤英夫(栃木県宇都宮市)


▼名誉賞 
JAはが野いちご部会・舘野義明(栃木県真岡市) / 宮川美智夫(金沢市) / 山田政晴(熊本県西原村)/佐野誠(浜松市西区) / 農業生産法人「いろは農園有明」・永田武人(鹿児島県志布志市) / 斎藤英夫(宇都宮市) / 沢浦彰治(群馬県昭和村) / 西宇和農協三崎柑橘(かんきつ)共同選果部会・梶原孝一(愛媛県伊方町) / 農事組合法人埼玉産直センター・今井建治(埼玉県深谷市) / アグリランドシティショップ・篠崎文子(宇都宮市)


▼優秀賞 
田島嶽(埼玉県本庄市) / 濱坂良男(鳥取県北栄町) / 高橋平治(栃木県真岡市) / 伊藤惠子(宮城県美里町) / 内田正博(宮崎市) / 広野正則(香川県三木町) / 農事組合法人ウイング甘木・松岡吉寛(福岡県朝倉市) / 蓬臺(ほうだい)雅吾(和歌山県紀の川市) / 瀧田稔(秋田市) / 本渡五和農協施設デコポン会・福田賢二(熊本県天草市)


▼クボタ賞 
濱坂良男(鳥取県北栄町) / 農事組合法人ウイング甘木・松岡吉寛(福岡県朝倉市)


 来年のコンクール(第58回大会)は、宮崎県で開催される予定。(みんなの農業広場事務局)