普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
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大分県
塩崎洋一

特別賞~本番に強いタイプかな

2024.11. 8

先日来、発表練習を重ねてきたSくん、当日を迎えました。
練習でのたどたどしさはどこへやら。なかなかのものでした。


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発表するSくん。練習とは違って、うまくやっていました


そして、結果は特別賞。家畜保健衛生関係を除く部門での受賞でした。
優秀賞は逃したものの、受賞を得たことは、自信になったようです。
それでも、とりまとめ作業をやっている中では、色々と思うところがあったようですが、それは、必ず将来の役に立つと励ましてきたところでした。


実際にこうした結果が出て、はじめて身についていくスキルでもあります。
そうして将来、いつの日か、「あの時言われたのは、これだったのか」と、実感していくことでしょう。

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興で普及活動の第二幕、北部振興局で普及活動第三幕を終えた矢先、北部からさらなる要請があって第4幕が上がった。なかなか自分のやりたいことに集中できない、でも断れないジレンマを抱えながら、それでも全力で普及員をやる気持ちです。

blog_hukyu_katano_f.jpg 秋田県
片野英樹

農産物審査のあれこれ

2024.11. 6

 秋田県由利地域振興局農業振興普及課の片野です。11月に入り日々の寒暖差が大きくなって老体に堪える季節になりました。

 11月1~5日まで、秋田県最大の農業の祭典「第147回秋田県種苗交換会」が鹿角市で開催されました。全県から優れた農産品が出され今年も大盛況でした。全県規模のイベントもあれば、地元地域で開催される産業祭でも農作物の出品があり、普及職員が審査を行っています。
 10月下旬には、由利本荘市の矢島地区と鳥海地区で産業祭の審査を行ってきました。地域の特色あふれる農産物が出品されており、俵米からサイレージまで様々です(写真1)。俵米は3点でしたので、全力で審査するも一瞬で終わりました(写真2)。大変なのは、果樹です。約20点出品され、りんごだけでも品種は数種類。だが、さすが普及指導員! 1時間かけてじっくり上位を選定していました(試食したかったな...)。


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写真1:特色ある出品物


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写真2:真剣に審査する筆者


 数十年前は、地域の産業祭でも100点を超える出品があり、面白い形の珍品コーナーもありました。振り返るといろいろなことを経験しました。小豆の審査をしていると、小さい動くモノがたくさんいたので、何かと思ったらアズキゾウムシの大群がわらわらと出てきたり(いつの小豆だったんだろう)、加工品では不思議な粉末を試食させられ、ただただ苦いだけだったこともありました。農産物審査終了後、引き続き地元のど自慢大会の審査もお願いされたこともあります。今となっては、楽しい思い出です。
 来年度は、もっと出品してもらえるよう現地指導に力を入れようと、ジャンボカボチャを見ながら決心を新たにしました。

片野英樹

秋⽥県で平成4年度採⽤から普及指導員ほぼ⼀筋で32年経ちました。主に⽔稲‧⼤⾖担当でしたが、⼀時期集落営農や法⼈育成にも携わりました。現在は県庁内で水田農業の全般的な推進と普及職員の育成支援に取り組んでいます。

大分県
塩崎洋一

肥育技術確立に向けたその後

2024.10.30

 月刊誌『技術と普及』2013年10月号に執筆した『大分県和牛肥育産地再編に向けた普及活動』から10年。取り組みとしては、それ以上の年月が経ちました。


※過去の取組例
飼養管理技術の見える化に向けて(その1)


 当時、広域普及指導員として、県の肥育課題解決に向けた取り組みの紹介をしていましたが、肥育の濃厚飼料の開発は、その中のひとつになります。
 以来さまざまなことがありましたが、その餌の体系を用いて県共進会で優勝した農家さん、九州管内枝肉共励会で入賞した農家さん、和牛全共に出品した農家さんなどを見ると、餌の善し悪しについては、議論の余地がない結果が出たと自負しています。
 先般、県の枝肉共励会が開催されましたが、その餌を使っている農家さんが(残念ながら現任地管内ではないのですが)、文句なしの成績を出してくれました。


 肥育経営において、売上は基本的に枝肉重量×単価が元ですが、商品性は、その枝肉でどれだけ赤身部分があるか、また、同じ重量であった場合、経営効率として増体が良く早く出荷できるかなど、さまざまな要因が絡んできます。餌をどのように使えば総合的に経営が向上するか、ということが自分の中での課題でした。
 これらをライフワークのよう思いながらこれまでやって来たたところですが、今回の共励会の成績により、思いが叶ったと確信している次第です。


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枝肉重量637.7kg、ロース芯面積113、ほか。やってくれた農家さんには感謝しかありません

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興で普及活動の第二幕、北部振興局で普及活動第三幕を終えた矢先、北部からさらなる要請があって第4幕が上がった。なかなか自分のやりたいことに集中できない、でも断れないジレンマを抱えながら、それでも全力で普及員をやる気持ちです。

blog_hukyu_kasahara2_f.jpg 青森県
笠原 均

青森県南部町の「あおもり鍋自慢」に出店!

2024.10.25

 聞くところによると、かつてB-1グランプリを考案し、全国にご当地グルメブームを巻き起こした八戸せんべい汁研究所(通称、「汁゛研」じるけん)の初代所長は、せんべい汁を通じて地域を売り込みに行ったそうである。

 そう!鍋料理を販売するだけなら、祭りの屋台と変わらない。
 五所川原市三好地区にある地域運営組織「三好をあじあう会」は、鍋を通じて地域活動を売り込みに来たのである。


 事の始まりは、一年前・・・。
「三好地区を売り込むために、三好ならではのモノを作ろう!」と、三好をあじあう会は、料理研究家、栗原心平氏の協力を得て、三好ならではの「三好なべ」を完成したのである。


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これが三好なべ(注:豚肉は三好産ではない)


 イメージとしては、にんにくの香りが食欲をそそる「味噌ラーメン風の豚汁」という感じである(なんとなく伝わりました?)。


 さて、鍋自慢当日は絶好の「ちょっと寒い青空」となり、まさに鍋日和であった。
 開会セレモニーが終わった時点で、いきなりの長蛇の列である。地域活動を売り込みに行ったはずだが、お客さんとのやりとりが忙しくて、それどころではない。


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左 :オープニングセレモニーの様子 / 右 :すでに長蛇の列
   

 それでも、最初の行列が過ぎると、ちょっと一服。チラシを持って、会の活動の売り込みである。


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チラシで、会の活動をPR


 青森県は、南北に連なる奥羽山脈により東西で真っ二つに別れ、全く異なる文化が発達している。そのお陰で、東側にある南部町と、西側にある津軽平野の五所川原市とは、文化人類学的に「言葉による意思の疎通さえ難しい」と言われる位の違いがある・・・(嘘です。さすがに言葉は通じる)。


 ただ、完全なアウェイである南部町では、「五所川原から来ましたー」というと、軽い驚きをもって「なぬぅ?」と人々は振り返り、鍋の入ったお椀だけでなく、チラシももらってくれます。
 そしてチラシに目を通すと「うちの方にも、こういう活動があればいいんだけどねー」と、笑顔で率直な感想を返してくれます。
 ・・・良かった。どうやら、津軽から南部藩の「鍋の牙城」を崩しに来たとは思っていないらしい。


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左 :隠し味の「三五八(さごはち)」。隠すどころか売っている。400円。
右 :鍋だけでなく、三好産のネギや味噌も売る


 鍋の評判は上々で、「この会場で一番おいしかったよ」と、さりげなく私達に耳打ちしてくれるお客さんの顔を見ると、どうやら社交辞令ではなさそうである。しかも結構な数の人が同じようなことを言ってくれる。
 最終的に、わずか4時間半で356食が売れました。売上は16万円!
 三好をあじあう会の活動を紹介するチラシも数え切れないほど配ったので、少しだけ三好をPRできたと思います。
 にんにく味噌風味の鍋を見る度、五所川原市三好地区にある「三好をあじあう会」の活動を思い出してくれるといいなぁと思います。

笠原 均

青森県の農業改良普及指導員(普及員)です。普及員歴はすでに20数年となるのですが、お話し好きが高じて、農業の担い手育成を担当していることが多いです。 プライベートでは、「気分はプロフェッショナルカメラマン」、「YouTube再生回数が伸びないけど作曲家とウインドシンセサイザー奏者」です。 加えていうと、15年前から音楽の秘められた力をフル活用して地域おこしをやっています。そんな活動のお陰で町内会役員から目をつけられ(勧誘され)、町内会の理事なんかやっています。もちろん、町内の草刈りやしめ縄づくりも、町内会最年少として参加しています。

blog_hukyu_katano_f.jpg 秋田県
片野英樹

そば研修会で四半世紀ぶりの再開!

2024.10.23

 秋田県由利地域振興局農業振興普及課の片野です。7月中旬の豪雨災害で被災者支援を行っていたため、更新が遅くなって申し訳ありません。

 昨年度よりも現地活動時間が減ったため、ネタに苦労しており、古い話で恐縮ですが、6月26日に管内で開催された「そばの里づくりプロジェクト事業現地研修会」を紹介したいと思います。
 今年度もそばを10aあたり100kg穫ろうという実証ほが設置され、今回は、鶏ふんペレットが収量にどう影響するか実証しました。4月中旬に筆者を含む作物担当4人で鶏ふんペレットを330kg散布しましたが、老体に鞭を打ったせいか数日関節の炎症に苦しみました(若くないな)。当日は全県のそば生産者等が集合し、関係者で熱い情報交換がなされました。写真を見ると、白いそばと日焼けした顔のコントラストが見事です(写真1、2)
 後日坪刈りをしましたが、いろいろあって収量結果はまだ出せていません(令和6年10月21日現在)。


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写真1:実証ほの概要を説明する筆者


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写真2:実証ほ場


 そのとき、とある生産者が「片野さん、オレわかるか?」と話しかけてきました。顔を見た瞬間、25年ほど前にタイムスリップしました。当時、大変お世話になった農家でまさか四半世紀ぶりにそば会場で再会するとは思いませんでした。
 お互い年はとったものの、あの頃の勢いは顕在です。もう、そばの研修会はそっちのけで、昔話に花を咲かせました。普及職員の財産は農家との繋がりだなぁとしみじみ感じました。

 それよりも早く収量調査・分解調査をしないと...

片野英樹

秋⽥県で平成4年度採⽤から普及指導員ほぼ⼀筋で32年経ちました。主に⽔稲‧⼤⾖担当でしたが、⼀時期集落営農や法⼈育成にも携わりました。現在は県庁内で水田農業の全般的な推進と普及職員の育成支援に取り組んでいます。

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