普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
   普及指導員とは・・・こちら

RSS

blog_hukyu_kasahara2_f.jpg 青森県
笠原 均

夜の出会いは地域を変えるか!?

2023.12.19

 この度、このコーナーを書かせて頂くことになりました青森県の普及指導員(普及員)です。


kasahara_19_1.jpg


 私の主たる業務は、通称「地域経営」と呼ばれる、一言で言えば「農業サイドからアプローチする地域おこし」という感じでしょうか。農村なので農家が多いですが、農家だけで構成される地区というものは現実にはありません。そんな訳で、農家だけでなく地域の自営業者やサラリーマンなんかも巻き込んで、


 「俺たちの苦労は、20年後の子供達がきっと評価してくれる。過疎化にも少子高齢化にもめげず、みんなで素敵な未来を築こう!」


と、煽っています。

 しかし普及員一人が集落座談会に入ってそんな事を言っても、「あいつ何しにきたんだ?」「お役所がなにか夢みたいなこと言ってるぜ」と冷ややかな目で見られるだけです。

 そこで青森県では、県(普及員)と住民の間に入って双方を調整する「中間支援組織」という団体を挟んでいます。だいたいは、地域おこしを得意とするNPOとかが担っています。


 さて、令和4年の4月に私が「地域経営」なる業務を担当し、まず取りかかったのは、中間支援を引き受けてくれるNPOを探すことです。それまでも様々なところから、そのような団体を紹介されたのですが、どうも私のイメージに合いません。どの団体も、真面目でおとなしいのです。地域おこしに必要なのは、夏の夜空を焦がす立佞武多のような熱い男です(女性も大歓迎)。


kasahara_19_2.jpg


 ここは大事なところなので、そう簡単に妥協せず、事業の趣旨を方々で説明して歩き、多くの人々に「こんな人を探しているんだよー」と「人捜し、団体探し」をお願いして歩きました。
・・・すると、いるじゃないですか!やっぱり!


 その団体の名は、NPOジャズネットワーク(音楽を活用した地域おこし団体)。初めて会ったリーダー河端氏の風貌は、一発で「タダモノデハナイ」と私に直感させました。無精ひげを生やし、鋭い目と貫禄バッチリなお腹をした男性です。
 その夜は、彼や彼を慕うメンバーと時間を忘れて「地域とは・・・」「町とは・・・」「生まれ来る子供達のために、俺たちは今何をするべきなのか・・・」なんて話していると、なんとメチャクチャに目標が一致しているじゃないですか!


 夜なので当然のごとく委託契約どころか、直属の上司の了解さえとっていないのですが、私は彼にいいました。

 「河端さん、俺は絶対にあんたと組みたい。」
そして、河端さんも
 「俺も、変わった県職員のあんたとなら一緒にやる!」
と、まるで青春ドラマのような熱いシーンを経て、青森県のおっさん二人は「地域おこし」のために、何も知らず一緒に五所川原市のある集落座談会に飛び込むことになるのです。
※もちろん、委託契約等、真面目な手続きを踏んだ後ですよ。


 しかし、座談会で待っていたのは、大人の社会でいう「現実」だったのです。


to be continued.


kasahara_19_3.jpg

笠原 均

青森県の農業改良普及指導員(普及員)です。普及員歴はすでに20数年となるのですが、お話し好きが高じて、農業の担い手育成を担当していることが多いです。 プライベートでは、「気分はプロフェッショナルカメラマン」、「YouTube再生回数が伸びないけど作曲家とウインドシンセサイザー奏者」です。 加えていうと、15年前から音楽の秘められた力をフル活用して地域おこしをやっています。そんな活動のお陰で町内会役員から目をつけられ(勧誘され)、町内会の理事なんかやっています。もちろん、町内の草刈りやしめ縄づくりも、町内会最年少として参加しています。

島根県
長妻武宏

農業機械の実演会

2023.12.18

 江津市桜江町で、農業機械の実演会が開催されました。
 県の西部からは、貸し切りバスを使って参加された地域もあるようで、観光バスも駐車されていました。


blog_nagatsuma82_1.jpg


 野菜の作業機械については、それぞれの品目に特化してる部分が多いですが、稲作関連の機械やドローンなどは、今後、更新や導入を考えている集落営農も多く、関心をもって参加した農業者も多いようでした。


blog_nagatsuma82_4.jpg


blog_nagatsuma82_2.jpg


 管内では、現場で大型機械を見ることが少ないので、今年度普及員(技師)になった新人を連れて参加。自動運転のトラクターなどに興味を持って説明を聞いていました。
 自分自身も、「ドローンってこんなに大きかったかな?」などと思いつつ、さまざまな機械を見ることができてよかったです。


blog_nagatsuma82_3.jpg


 農業者が補助事業を申請する際、規模決定根拠資料の作成を手伝うことも多く、カタログやネット上の画像や映像を参考にしていますが、実際に動いている機械を見ると、その大きさや動きなどが分かって、利用するほ場や周辺道路、畔などと重ね合わせてイメージがしやすく、とても参考になりました。

長妻武宏

島根県の長妻です。畜産が専門の普及員ですが、過去には、イノシシの研究などもしていました。島根農業の応援団員になりたいと思っています。

blog_hukyu_katano_f.jpg 秋田県
片野英樹

新そば発表会が開催されました。

2023.12.11

 秋田県由利地域振興局農業振興普及課の片野です。
 一時降雪があったものの暖冬傾向で今は積雪がなく、1時間半の通勤も心的疲労が溜まらず快適に運転できています。


 当管内は県内でも屈指のそば産地であり、県内の20%ほどを占めています。令和5年12月8日に由利地域そば生産者協議会主催の「第9回新そば発表会」が開催されました。
 毎年、2~3のそば生産組合が自前のそば粉を使って、打ち立ての蕎麦を振る舞ってくれます(写真1)。そば粉100%の蕎麦、二八蕎麦など地域によってさまざまですが、手打ちは歯ごたえがあって大変おいしゅうございました。


blog_katano6-1.jpg
写真1:今回提供のあった打ち立てのそば


 一方、各生産組織から令和5年産そばの状況を伺うと、6月の降雨、7月の集中豪雨、その後の高温・干ばつ、9月以降の降雨により作業等の遅れで生育が芳しくなかったようです。それでも、今回の新そば発表会の場で来年度も意欲的にそば栽培に取り組むことを誓ってくれました。ホント生産者の皆様は強い!


 試食後は、勉強会です。生産組織の代表から品種比較試験を行った結果や今年の作柄解析の報告がありました。
 筆者も実証ほの結果や秋そば減収要因の解析、次年度対策について説明しました。そばにおいて猛暑を乗り越える対策はリスクを伴いますが、勇気を振り絞って言い訳がましく提案しましたが無反応でした(やはり)(写真2)


blog_katano6-2.jpg
写真2:必死に説明する筆者


 来年度も単収向上と低コスト化に向けた実証ほを設置し、少しでも生産者の皆様のお役に立ちたいと、おいしい蕎麦をすすりながら意を決しました。

片野英樹

秋⽥県で平成4年度採⽤から普及指導員ほぼ⼀筋で32年経ちました。主に⽔稲‧⼤⾖担当でしたが、⼀時期集落営農や法⼈育成にも携わりました。現在は県庁内で水田農業の全般的な推進と普及職員の育成支援に取り組んでいます。

blog_hukyu_terazono_f.jpg 滋賀県
寺園康弘

滋賀県水稲新品種「きらみずき」説明会を開催

2023.12. 4

 滋賀県湖北農業農村振興事務所農産普及課の寺園です。師走に入り、急に寒風が吹きつけるようになってきました。


 今回は、先日開催した「きらみずき」の研修会についての活動をご紹介します。
 滋賀県が新たに育成した品種「きらみずき」が、令和6年度に本格デビューするにあたり、11月15日に近江米振興協会と共催で説明会を開催しました。当日は関心のある農業者やJA、集荷業者に寄っていただき、「きらみずき」育成の背景や生産方針と流通・販売方針、私が勤務している湖北地域の生育概要と令和6年産に向けた栽培上の注意点を説明しました。


blog_terazono1_1.jpg


 説明会の最後には試食も行い、「取引先にも紹介したい」、「家に持って帰って妻にも食べさせたい」といったうれしい感想をいただきました。


 農家や関係者の反応はどうか、試食用のお米もうまく炊けるかなど、不安でいっぱいでしたが、説明会後は栽培方法に関する問い合わせや栽培希望の申し出もあり、生産拡大に向けて一歩前進できたかなと思います。
 これからも、「きらみずき」の普及活動に力を入れていきたいです。

寺園康弘

滋賀県湖北農産普及課の寺園です。平成30年に民間から公務員に転職し、農業行政4年、普及員は今年で2年目になります。担当は作物、畜産になります。来年度の普及員試験に向けて勉強中です!

島根県
長妻武宏

浜田市で美味しまねフェア開催

2023.11. 7

 管内(浜田市・江津市)で「美味しまね認証」をうけている農作物の販売フェアが、パートナー企業となっている地元スーパー「DAPPS」(浜田市田町)で開催されました。


blog_nagatsuma81_1.jpg


 スーパーは朝8時開店。自分はこれまで朝から買い物に行くことはなかったのですが、子供を幼稚園などに送った後に買い物をする人や高齢者などで、思っていた以上に来店者があり、店内も混雑していて驚きました。


blog_nagatsuma81_2.jpg


 店頭販売する農産物は米と野菜と果物ということで、普段から目にする農作物ですが、店舗のそれぞれの売り場所にあるものを一か所に集めていました。
 現在の「美味しまね認証ゴールド」という国際水準GAPになってからは5年目で、県内の認知度も高くなってきているところです。


 今回は、地元の認証農産物を地元で販売するという企画でしたが、首都圏などでも時々「美味しまね認証農産物」のフェアが開催されています。近くで見かけることがありましたら、是非手に取ってご覧ください。


【イベント情報】
<県内全域>美味しまね認証フェア開催決定!
「美味しまね認証」ホームページは こちら

長妻武宏

島根県の長妻です。畜産が専門の普及員ですが、過去には、イノシシの研究などもしていました。島根農業の応援団員になりたいと思っています。

前の5件 6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16

上へ戻る

カレンダー

loading ...

みんなの農業広場に戻る

アーカイブ