「総称 山形牛」米国向け初出荷
2010.02. 1
「総称 山形牛」が米国向けに輸出されることになり、生産者である(有)スカイファームおざきの大木沢農場(尾花沢市名木沢)にて、1月26日出発式が行われました。
あいさつに立った尾崎勝代表取締役は、「現在肉用牛の価格は、不況の影響もあり低迷している。安全でおいしい山形牛を輸出することは、今後の販路拡大や宣伝効果が期待できる。何よりも、生産者の励みになると思う」と期待を寄せていました。
出荷された肥育牛は、生後30カ月令、体重681kgの雌牛1頭です。米国への輸出認定を受けている、群馬県食肉卸売市場で解体された後、ロースやヒレの部分約60kgがロサンゼルスに向けて送られるとのことです。
「総称 山形牛」は、平成13年8月までシンガポール、香港、台湾に輸出されていましたが、国内でBSEが発生したことにより中断していました。このたび、全国農業協同組合山形県本部が、山形肉牛協会の委託を受け、関係機関・団体と輸出に向けて協議を重ね、正式に輸出が許可されました。
今後の米国向け輸出は2カ月に1頭の見通しですが、富裕層の多いマカオに向けた輸出にも、本格的に取り組むとのことです。
約9年ぶりに輸出が再開されることに際し、BSE発生直後から国内牛肉の販売が振るわず、肉用牛生産者や関係者の方々と、苦悩の日々を過ごしたことが思い出されます。苦難を乗り越えてきた生産者の方々を思うと、海外での高い評価と大きな宣伝効果、さらには販路拡大につながることを願ってやみません。