時代は、自給粗飼料生産
2009.09. 8
時代は、自給粗飼料生産 ~牛が食べる漬物づくり~
飼料(餌)価格の高騰が畜産農家の大きな悩みであることは、以前紹介しましたが、その対応策として、道路脇の刈草の飼料利用の他、水田や畑を活用した飼料作物の生産にも取組んでいます。
飼料用トウモロコシやソルゴーといった飼料作物は、栄養価が高く、飼料代の低減に役立つものと期待されています。
前回の記事では、「ロールベールサイレージ」という、ちょっと一般の方には分かり難い専門的用語で紹介しました。
「ロールベールサイレージ」とは、ロール(円筒形)にベール(食品用ラップフィルムの大きなもので巻き付けて密封)したサイレージ(乳酸発酵させて貯蔵性を高めた飼料で、いわゆる漬物の一種)のことです。
冬場には草ができないので、畜産農家は春から秋に草を作り、冬場に使う分は腐らないように漬物にするという訳です。
左 :「ロールベールサイレージ」の実演・研修会。当日は、地方局の取材もありました
右 :農家や関係者を集めて、栽培から給与までの技術等について研修しました
山陰地方は梅雨明けが大幅に遅れ、日照時間が短い夏でしたが、農家が丹精込めて育てた飼料作物は立派に生長し、収穫時期を迎えています。
島根県では、比較的新しい技術体系である「ロールベールサイレージ」の普及を目指して、今年度県下4箇所の実証圃を設置しました。その実証圃で、収穫調製の実演・研修会が開催されました。
広い畑の中に、白いロールベールがある風景は、どこか心和む牧歌的な田園風景だと思いませんか?
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