北海道
田所由理恵
田所由理恵
平成24年から檜山農業改良普及センター所属。25年度に高付加価値に係わる仕事に変わりました。北海道に新幹線が来るのも間近!北海道の入り口で地域農畜産物の付加価値向上に邁進します。
2013.12.24
北海道檜山地方といえば、古くから「北の男爵、南のメーク」(※)と言われた馬鈴薯の大産地です。
※ 檜山北部地域は男爵いも、檜山南部地域はメークインが産地です
しかしながら、「あの馬鈴薯産地に行くと、地域の馬鈴薯が味わえるよ! 馬鈴薯に関するお土産もあるよっ!!」という具体的なものがイマヒトツない...というのが、"大産地"にしては地域が盛り上がらない要因の一つです。
そこで、このたび「HIYAMA P1グランプリ」なる、馬鈴薯料理コンテストを開催することになりました(P1の「P」はポテトのPです)。
実は「北の男爵」は、今年3月に「今金男爵ポテサラごはん」なる取組を展開。
それを静かに見まもっていた「南のメーク」ですが、"平成27年には北海道新幹線がやってくる!!"
新幹線からレンタカーで檜山にやってきた時に、道路脇に「北海道メークイン発祥の地」や「おらいも君」の看板があるのに、このままでいいのか!?
おらいも君(メークインをモチーフにした厚沢部町のイメージキャラクター)
▼詳しくはこちら
「いつやるの?」「今でしょ!!」(平成25年流行語大賞~活用させて頂きました)と、生産者・関係者とともに「まずはやってみよう」と進めています。
この料理コンテストの先には、もちろん「地域で食することができる」「お土産が手に入る」 をめざしています。
加えて、生産者と関係者だけではなく、地域の消費者、地域外の消費者みんなが
「檜山のメークイン? 知ってる知ってる!」
「今度檜山へ行ってみようと思っているんだよね(^^)」
という盛り上がりと「産地としても、もっとがんばる!」を期待 v(^^)v
全国のみなさん! 年末年始にじっくり考えて、どしどしご応募下さい!
もちろん日常食のレシピもOK! 最優秀賞には豪華(?)副賞が贈呈されます!
【HIYAMA P1グランプリ】
▼実施要領はこちらから (pdfファイル:76.7KB)
▼応募用紙はこちらから (wordファイル:91.7KB)
2013.12.17
平成25年度「檜山農村女性フォーラム」が開催されました。
檜山管内の南部地区と北部地区で交互に開催しているこのフォーラム、今年は会員・関係者を含め、約100名が参加し、せたな町で盛大に開催されました。
▼昨年のようすはこちら
今年の試食交流会は、檜山北部の女性グループ(5グループ)が、自慢の味を紹介!
馬鈴薯(今金男しゃく)、豆類(大豆・黒大豆)、かぼちゃ、ゆり根、豚肉...等々、地域の特産品が一目瞭然&勢揃い!! と思われる主要農産物を使った味が盛りだくさんで、参加者それぞれがそれぞれの感想を持ちながら堪能しました。
左 :会場にぐるりと並んだ地域の味! バイキング方式で各自が取っていきます。提供したグループの方と会話しながら進むので、時間がかかります(^_^;)
右 :ぐるりと一周したら、こんなに盛りだくさんです
グループ員「自分でも作ってみたい」「これに○○を加えたり、家にある△△を代用して、わが家のオリジナルの料理にできるね!」 関係者「アイディア豊富で、地域の特徴を出している。商品化やファームレストラン等につなげて行けないか?」等々...
われわれもこれからの活動のヒントになる情報がたくさんあり、自慢の味を堪能させて頂くと同時に「○○をしてみてはどう?」「□□へつなげて行っては?」と、若干の種まきができたフォーラムとなりました。
このまいた種を発芽できるか、育てて行けるか...が、腕の見せどころ? でしょうか...???(弱気の?マークです...(^^;))
檜山北部の自慢の味を一部紹介します!
2013.11.29
"こうれん"をご存じでしょうか?
檜山南部地区には古くから伝わる「こうれん」という郷土食があります。ウィキペディアで出てくる「松島こうれん」とは違い、そのままでは食べられず、焼く・揚げる等の加熱をして食べる一次加工品です。
※こうれんの詳細はこちら (pdfファイルが開きます)
▼こうれんってなぁに? (73.6KB)
▼こうれんの食べ方 (1.16MB)
先日、江差町で開催された「檜山南部農村女性グループまつり」会場の一部で、こうれんのPRと食べ方アイディア募集を行いました。
こうれんは、古くから各家庭で作られ食べ継がれてきましたが、「ストーブの上で焼いて食べる」「油で揚げて食べる」が一般的。他の食べ方の情報があまりなく、郷土食としての広がりがいまひとつ...の状況で、"地域のことは地域に聞こう!"と、広く地域住民に情報提供を求める活動になりました。
食べ方を募集するための"呼び水"として提供した試食品は、『こうれんに付けて食べてみて下さい』と、ジャム(女性グループが加工販売している物3種)・アイスクリーム・生クリーム・チョコレートの6点。
「こうれん」試食してくださぁ~い!
老若男女呼び止めて こうれん の食べ方を情報収集!!
農業者、消費者、関係機関職員、飲食店業界関係者、男性、女性、大人、子供...さまざまな人が足を止めて試食と、こうれん談義を展開! (私は話しに熱中しすぎて、写真を撮るのを忘れてしまったほどです。)
その結果、意外な事実が発覚しました!
檜山南部の郷土食「こうれん」が、意外と"地域のもの"になっていない!
「知らない」「知っているけど食べたことがない」という人が思った以上にたくさんいて、正直"ショック!!"(T_T)
こうれんが道内では檜山南部にしかない食文化であるということはほとんどの人が知らず、呼び水として準備したこうれんは、「初めて食べた」という人に好評... 複雑な気持ちで勧めました...。
整理すると、こうれんは"各家庭で作り食べ継がれてきた物"から"買って食べるもの"となり、食べ方の情報とともに、その価格についても各家庭から遠ざかっている要因の一つである...ということが判明しました。
試食品の残りのこうれんにアイスクリームをつけた"こうれんアイス"(私のイチオシ! 勝手に命名)を食べながら、『 時代の流れかなぁ... 』と深く考えさせられた活動になりました。
2013.11.11
"この虫が飛ぶと初雪が近い"と、ちょっとロマンチックな気分になれる「雪虫」(実はアブラムシの一種)も、まったく珍しくなくなったこの季節、管内では今年の販売活動を終え、店じまいをする直売所が増えて来ました。
上ノ国町の直売「かあさんの直売店」(代表:片石寿美子氏)では、今年の販売活動の最終日となる10月31日に「お客様感謝DAY」を開催しました。
豊富な販売物と有人販売による食べ方などの情報交換ができるこの直売には常連客も多く、この日は今年の販売終了を惜しむ顧客が開店前から訪れました。
親戚や知人に野菜を発送する人、漬物用の野菜を求める人、冬の備蓄用に多めに買い求める人等々...
「保存するならこの品種、すぐ食べるならこっち...」「これは○○して食べたらおいしいよ!」とのアドバイスとともに、次々と野菜が顧客の手に渡って行きました。
会話できることが対面販売の魅力!!
お客さんのようすに、会員のみなさんも思わず笑顔がこぼれます。
お客様には感謝の気持ちを込めて農産物や加工品がプレゼントされ、「寂しいね」「もう少し長い期間やってくれたらいいのに...」と惜しむ声と、来年の再会を約束する声に、笑顔があふれる感謝DAYでした。
左 :「あら~! ひさしぶり元気だった?」 お客さん同士の交流の場にもなっています。
右 :店内に入りきらず、入口の外側にまで陳列。外にはばれいしょ、玉ねぎ、カボチャが並んでいました。
実は、われわれ普及指導員も"直売活動の状況確認"という名目のモト、時々立ち寄らせて頂きました。
野菜の販売状況や消費者ニーズの確認、目新しい農産物や加工の情報、そしてさらには、"元気なかあさん達と一緒に元気になる!"。直売所は、生産者・消費者・そしてわれわれ農業関係者が同じステージで交流・交換し、さまざまなことが得られる"夢の城"です。
冬期間の充電期間を経て、来年はこの夢の城でどんな交流と繋がりができるのか、今から楽しみです!
2013.10.31
~上ノ国町青年農業者が産業まつりで販売!~
山々が色づき、稔りの秋を迎えて、各地で「農業まつり」「収穫祭」などが催されています。
10月中旬、上ノ国町でも「第32回上ノ国町産業まつり」が開催され、青年農業者の若者達が、自分で栽培した採れたての野菜達とともに、キタアカリのフライドポテトを製造し、販売しました。
この日は、ときおり大雨や強風に見舞われる寒い一日でしたが、揚げたて・ほかほかのフライドポテトは好評で、製造が間に合わない場面も...。「もう少し待ってね~」の声が何度も聞こえていました。
左 :表舞台!? さわやかに野菜達とフライドポテトが販売されています
右 :裏舞台!? 寒い中、フライドポテト製造に一生懸命です!
上ノ国町のゆるキャラ「カミゴン」もフライドポテトのPRに一役買っています!
実はこの日を迎えるまでに、何度も"試作"という名の練習を繰り返しました。
夜な夜な普及センターに集まり、簡単でおいしいフライドポテトの作り方を研究!
この、"あ~でもない" "こ~でもない"のワイワイという集まりが仲間づくりになって、地域の力になっていきます!
翌朝の、普及センター内の油臭さも彼らの活動の足跡として、職員みんなでしっかり! 受け止めましたよ。