カーネーション主産地懇談会開かれる
2014.10.23
警戒していた台風19号ですが、幸い当管内での農作物や施設に被害はまったくなく、胸をなでおろしているところです。被害に遭われた地域の皆さんには心からお見舞い申し上げます。
さて、このブログでも過去に紹介したことがあると思いますが、長野県が全国一の生産量を誇る品目がいくつかある中にカーネーションがあります。夏の冷涼な気象条件を活かし、冬に定植して夏から秋にかけて2回切る作型が標準的に取り組まれています。
そのカーネーションですが、県内にはJA系統、個選組織、個人といった販売形態がいろいろあり、以前はお互いをライバル視して情報提供を拒むといった動きが当たり前の時代もありました。
しかし、ご承知の通り国内消費量の半分以上が、コロンビアを中心とした輸入品で占められている昨今「共選だ個選だと言っている時代じゃないだろう」ということで10月9日(木)主産地懇談会が当普及センター管内の富士見町で開催されました。
当日は県内でカーネーションの生産に携わる生産者や関係者約60名が一堂に会し、ほ場視察の後、カーネーションの研究部門で第一人者とされる宇田花づくり研究所の宇田明先生から講演をいただき、その後各産地や団体からの情報交換を行いました。
宇田先生の講演を拝聴し、快適な環境で栽培されるコロンビア産に、高冷地とはいえ、近年の温暖化で夏が暑くなっている長野県産が、品質や日持ちで上回るのは至難の技かな、というのが率直な感想です。ただ、出来るだけ評価を上げるために、前処理を適切に行うなど、基本技術を励行することが重要だと感じました。
先生のお話の中で、一番好きな花は「さくら」が圧倒的に多いという日本人の感性には、剛直な輸入品より、柔らかではなくしなやかさを持った国産カーネーションを好む方も多いはずと思いたいのですが・・・