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徳島県
吉原 均

テントウムシは太陽の虫だッ!

2010.03.29

 Buon Giorno! 今回は非常にユニークな取り組みについてです。
 テントウムシがアブラムシの天敵ということはご存じですよね? 現在、このテントウムシをアブラムシ防除に応用しようという取り組みが行われていて、私も農業研究所の調査をお手伝いしています。


 対象作物は、徳島特産の「春にんじん」。当管内が最大の産地です。
 実はこのテントウムシ、普通のテントウムシではありません。なんと! 「飛ばない」テントウムシなんです。その名も「飛ばテン」。(独)近畿中国四国農業研究センターで育成された、遺伝的に飛ばないナミテントウです。羽も筋肉もちゃんとあるそうなので、「飛べない」ではなくて「飛ばない」ということらしいですが・・・。


  
左 :今回の戦場はここ。にんじんのトンネルです
右 :調査中の研究所の方々。調査は常に中腰。「腰イテー」が合い言葉です 


 さて、「なんで飛ばんの?」「さぁ?」などという会話をしつつ、調査開始。アブラムシとテントウムシを数えます。
 調査していると「飛ばテン」発見。確かに飛びません! 普通のテントウムシなら、何かの先端までたどり着くと飛んでしまうものですが、クルリと引き返してしまいます。これなら遠くに脱走せずに、作物についたアブラムシをたくさん食べてくれるかも! 葉っぱの上をヨタヨタ歩く姿はちょっと頼りないけど、彼らの活躍に期待してます!


  
左 :新芽に発生したアブラムシ。飛ばテン、ご飯はここですよ!
右 :飛ばないナミテントウ。背中の模様は色々個性があって、おしゃれな感じ。このコはわりと派手なタイプ



卵です。放飼した時の木屑に産んでいました。ツヤツヤです。幼虫もアブラムシを食べてくれます

吉原 均

徳島県美波農業支援センターの吉原均です。野菜・作物担当で「きゅうり」、「いちご」、「水稲」、「藍」を担当しています。

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