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埼玉県
鈴木知子

省エネ組合設立をコーディネート

2009.01.28

 人は、地縁、血縁、機能に基づいて集団を作り、さまざまな活動を行っています。土地を用いることが必須である農村社会では、地縁や血縁による集団が基礎となっています。

 温室を用いた生産には、多額の設備投資と高度な技術が必要です。温室を利用する生産者は、露地栽培に比べて圧倒的に少ないため、狭い地域では集団を作るのは難しく、技術の研鑽や情報交換のためには、広域での機能集団が必要になってきます。

 普及指導員は、いくつもの集団、あるいは、どこにも属さない個人とも接点を持ってます。それゆえに、必要に応じて、集団や個人をつなぐコーディネーターの役割を果たすことができます。


 先日、洋蘭(2戸)、キンギョソウ切り花(2戸)、バラ切り花(1戸)の生産者が、ヒートポンプを導入して、省エネルギーやコスト削減を実現することを目的として、「北足立省エネ施設園芸組合」を設立しました。


組合設立に向けた話し合いの様子。右端(筆者)と2人目が普及指導員
組合設立に向けた話し合いの様子。右端(筆者)と2人目が普及指導員。


 5戸は全て異なる市にあり、お互いに面識がありませんでした。しかし皆、3名以上の農業者グループを作って、国の補助事業を申請しようと仲間を探しており、相次いで普及部に相談を持ちかけてきました。
 そこで、普及部が音頭を取って、全員に一度集まってもらい話し合いをしてもらったところ、全員の目標・方向性が同じであることが確認でき、即日設立総会、組合発足・・・となりました。

 経験を重ねるほど知り合いの農家が増え、コーディネート力を高めることができる、と嬉しく思えた日でした。


(文中の画像をクリックすると大きく表示されます)

鈴木知子

埼玉県さいたま農林振興センター普及部の技術普及担当で、主に花植木と経営を担当しています。 埼玉県では女性農業改良普及員の1期生です。 農家と、若手の普及指導員が、夢を持って活動できるように支援していきたいと考えています。

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