普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
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佐光佳弘

佐光佳弘

愛知県海部農林水産事務所農業改良普及課(海部農業普及指導センター)の技術指導グループで、作物担当として仕事しています。 県職員12年目ですが、職場では3番目に若い新米です(職員数は18人)。

1年の総決算!~普及指導課題年度評価~

2009.01.30

 私たち普及指導員は、1年間どんな仕事をするか、毎年度目標を立てています。
 今年度の私の目標は、小麦・大豆の安定生産、水稲「コシヒカリ」の品質安定、環境にやさしい農業の推進などです。1月は、その目標に対する達成度を確認する時期になります。


全職員の前で今年度の成果を発表する年度評価会議  発表が終わると、ほかの職員から質問を受け、議論となります
左 :全職員の前で今年度の成果を発表する年度評価会議 / 右 :発表が終わると、ほかの職員から質問を受け、議論となります


 私の職場では、まず部門ごとに会議を開いて今年度の仕事内容を確認し、目標に対する達成度を評価します。そのあと、全職員に対して、今年度の仕事内容を発表します。

 1年間、同じ職場で仕事をしていても、ほかの職員がどんな仕事をしているかを知る機会はあまりありませんので、このような機会は大変参考になります。ほかの職員から質問を受け、それらを参考にして、これから来年度の目標を立てることになります。


中央は、質問をする竹田農業改良普及課長です
中央は、質問をする竹田農業改良普及課長です


 最近、農業政策や経済がめまぐるしく変化するため、当初予期していなかった仕事がたくさんあり、それらに多くの時間が費やされます。しかし、小麦・大豆の安定生産や環境にやさしい農業の推進など、長期間にわたって取り組まなくてはならない仕事は大変重要です。このような課題に対してしっかり取り組めるよう、これから来年度の目標を考えていこうと思っています。


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これが最後の『オペコン』

2009.01. 9

 12月19日、海部津島農業機械技能者連絡協議会(以下、オペ協)主催の「農業機械技術コンクール(以下、オペコン)」が開催されました。
 オペ協は海部地域の水田作オペレーターで構成されている組織で、トラクタ作業の効率や精度、安全運転技術の向上、水田作に関する知識(栽培技術や農政など)の習得、情報交換等を目的としています。


競技の様子。たくさんのトラクタが一度に水田を耕します
競技の様子。たくさんのトラクタが一度に水田を耕します


 オペコンはオペ協最大の行事で、設立以来30年、ほぼ毎年実施されてきました。
 内容は、トラクタによる耕起作業のスピードと精度を競うもので、約600㎡を13分以内に耕起します。オペコンのおかげで会員の運転技術は向上し、海部地域の水田作オペレーターの信頼性は上がっていきました。

 しかし近年、トラクタ作業の技術よりも、稲・小麦・大豆の栽培技術に関心を示す会員が増えたこと、小麦の種まきの時期と重なるため、小麦作を行っている会員は、準備も含めてオペコンに参加しづらいことなどにより、オペコンは今回をもって最後となってしまいました。


 最後となったオペコン当日は、会員や関係者など、70人以上の人が集まりました。
 40人ほどの会員が競技に参加し、経験年数等によりA級、B級、C級の3階級に分けて競技が行われました。多いときには、1枚の水田で7台ものトラクタが耕起作業をすることとなり、その光景はまさに圧巻でした。作業時間や耕し深さ、耕し具合を見て審査し、それぞれの級の優勝者には、立派な優勝旗が贈られました。

トラクタが耕した深さを測っているところ  優勝者には優勝旗が贈られました
左 :トラクタが耕した深さを測っているところ / 右 :優勝者には優勝旗が贈られました


 農業改良普及課は、オペ協の設立以来、その活動をずっと支援してきました。オペコンに代わる行事については、これから内容を詰めていくことになりますが、有意義な行事となるよう、会員の皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。


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大豆の検査に出会う

2009.01. 7

 12月の半ば、大豆の収穫が盛んに進められていました。収穫された大豆は、所定の水分状態まで乾燥させた後、選別機によって大粒、中粒、小粒などに分類されます。選別はJAの施設内で、JA所有の選別機を使って行われます。選別の現場に行くと、おおよその大粒比率や収量、病害虫の発生状況等が分かるので、よく足を運んでいます。

 12月16日、選別の現場に行ったところ、すぐそばで大豆の検査が行われていると聞きました。検査の様子を見ることはあまりないので、さっそく顔を出してみました。

検査会場にずらりと並べられた大豆  
検査会場にずらりと並べられた大豆


 検査会場には、袋詰めされた大豆がたくさん並べられていました。検査では、検査員が袋の中から大豆を取り出し、汚れた豆や変形豆の混入具合等から、1等、2等などに区分します。この検査の結果も、次作の対策を立てるのに有効なデータとなります。検査の結果が出そろったら、JAの担当者と一緒に分析し、より安定した大豆生産を目指して、対策を考えていきます。


袋の中から大豆を取り出し、検査員が実際に豆を見て検査します  見せていただいた大豆は、とてもきれいでした
左 :袋の中から大豆を取り出し、検査員が実際に豆を見て検査します
右 :見せていただいた大豆は、とてもきれいでした


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コムギ、出芽は順調

2009.01. 6

 12月も半ばになると、コムギが出芽したほ場が増えてきました。初めに出芽してきたのは、11月中下旬から種まきをした「イワイノダイチ」です。種まきは、24~30cm間隔で、すじ状に行います。そのため、コムギが出芽したほ場では、緑の線(条)がたくさん現れます。暖冬と言われているので出芽が早いかと思いましたが、種まきから出芽までおおむね2週間で、平年並みでした。


芽が出てきたコムギ栽培ほ場  コムギの芽がそろって出ています
左 :芽が出てきたコムギ栽培ほ場 / 右 :コムギの芽がそろって出ています

 コムギが出芽してくると、展示ほ場の出芽数の調査が始まります。12月15日を皮切りに、順次調査を進めています。今回、出芽数調査は、1mの間に生えているコムギの芽の数を数えました。出芽がそろっており、まだ分げつも出ていないので数えやすいです。

 今後、「農林61号」の出芽数調査も実施していきます。このようにして集めたデータは、収量調査の結果とともに栽培技術の改善に活用します。

出芽数は、1mの間に生えている芽の数を数えました
出芽数は、1mの間に生えている芽の数を数えました


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賞をとった!

2008.12.15

 10月30日付のブログで埼玉県の鈴木さんが賞について書いておられますが、愛知県の普及指導員も推薦書を作成するなど、各種賞とは関わりを持っています。


 11月末、愛知県内の農業・農村の振興・発展に貢献した方を表彰する「あいちアグリアウォード」の表彰式があり、当農業改良普及課から推薦した方が受賞されました。

 受賞された前田さんは弥富市の方で、元JAの職員です。JAの職員時代、地域の集落営農組織の設立に奔走されました。退職して15年近く経つ今でもその組織は残っており、分散した水田をまとめて大区画にし、大規模オペレーターが大型機械で作業するなど、効率的で生産性の高い農業を続けています。前田さんはJA退職後も地域の農業・農村の発展に貢献されており、これらのことが評価され、受賞となりました。


あいちアグリアウォードでは、1団体と3人の方が受賞されました  表彰式で賞状を受け取る前田さん。なお賞状は木でできていました
左 :あいちアグリアウォードでは、1団体と3人の方が受賞されました 
右 :表彰式で賞状を受け取る前田さん。なお賞状は木でできていました


 受賞することは、その本人の励みになる一方、ほかの方の参考にもなりますので、とても意味のあることだと思います。また、推薦書の作成を通して農業者とゆっくり話ができるので、普及指導員にとっても大変勉強になると、個人的には思っています。
 今後、またこのような機会があれば、関わっていきたいと思っています。


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