業務内容を紹介します!ヤマブドウ編④
2021.03. 4
岩手県久慈農業改良普及センターの菅野(かんの)です。
第7回となる今回は、過去にご紹介したヤマブドウの新たな系統である「高森早生系」「佐藤系」について、岩手県工業技術センターでワインを試作していただき、地域の関係者によるワインの評価会を開催しましたので、その様子をお伝えします。
評価会にはヤマブドウ生産者、ワイン等製造業者、岩手県工業技術センター、その他関係機関・団体など19名の方々に参加いただきました。
まず、普及センターから新系統の生育特性や収量性について、工業技術センターからヤマブドウ新系統のワイン醸造適性について説明しました。その後、それぞれのワインについて、涼海の丘ワイナリー(野田村)の坂下所長から解説いただきながら、参加者で試飲・評価を行いました。
涼海の丘ワイナリーの坂下所長から各ワインについて解説いただきました
評価の結果、高森早生系は「色・香りが良く、味もバランスが良い」、佐藤系は「個性的な香りとビターで厚みのある味」といった声があり、それぞれにワインに適した特徴・個性があることが明らかとなり、いずれの系統もワイン加工適性があるとの評価が得られました。
また、試飲後に行われた意見交換会では、それぞれの系統を選抜した生産者の方から、これまでの経緯などもお話しいただきました。
今後は、この結果を生産者に広く周知し、新系統の普及・拡大を進め、ヤマブドウワインの評価をより高めて原料需要を確保できるよう、支援していきたいと思います。