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富山県
井上徹彦

管内で現地検討会が開催されました

2018.09.18

 富山県環境にやさしい農業・適正農業推進協議会では、毎年現地検討会を開催しています。
 今回は8月22日に、高岡農林振興センター管内の射水市で開催され、「環境にやさしい農業」や「JGAP」の取組みについて現地視察や検討会が行われました。

 現地視察では、最初に(農)あしつきの郷に訪れました。
 平成26年1月に設立した(農)あしつきの郷は現在の経営面積が75.2haで、構成員の他に地域外からの専従者を3名雇い、主穀作に加え野菜などの複合化にも取り組んでいます。
 環境保全型農業として緑肥を利用した『減農薬・減化学肥料』による特別栽培米づくりを行っていて、エコファーマー認証を取得しています。また、地域内には水温12~14℃ の清流か湧水のみで生育する県指定天然記念物「あしつき藻」が自生しているので、米を「あしつき米」として商標登録しており、今後は直売も考えているとのことでした。


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説明する高橋代表


 次に、JAいみず野の野菜集出荷施設を視察し、えだまめの集出荷施設や調整作業などを見学しました。
 JAではえだまめ(作付面積:30.7ha)の特産化に取り組んでおり、現在JAが事務局となって23経営体で構成するえだまめ部会で、県内初めてとなるJGAPの団体認証を取得する見通しとなっています。
 ちなみに、この部会で生産しているえだまめの主力は黒大豆のたんくろうであることから、商標登録した『富山ブラック』の愛称でブランド化を図り、首都圏を中心に出荷量を伸ばしています。

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施設の様子(左)と機械選別の様子(右)


 その後の現地検討会では、参加した委員から『富山県でも、人口減少、労働量不足などのハードルを越えて、地産地消に向け今後のGAP普及をお願いしたい』や『GAPの認定には支援があるが、更新についても応援して欲しい』などの意見が出ました。また、生協の役員でもある委員からは、『富山県産がどのようにして作られているのかを消費者に伝え、値段は高いが安全・安心な「地元商品」を育てていきたい。「SDGs(持続可能な開発目標)」にもつながっていくので、どんどん情報を教えてもらいたい』などの発言もありました。


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現地検討会の様子

井上徹彦

富山県砺波農林振興センターで、花きと薬用作物の担当をしています。 担当地区は南砺市で、チューリップ球根と小ギク等切花生産者を中心に技術指導をしています。

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