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富山県
井上徹彦

認定新規就農者の現地巡回指導

2018.08.16

 高岡農林振興センター管内では、『次世代人材投資資金(開始型)』や『農の雇用事業』を活用して、近年では毎年で20人前後の新規就農者が誕生しています。
 その中には、お盆時期前後に出荷ピークとなる小ギクや日本なしの生産者がいることから、8月9日に経営支援班長と園芸振興班長とともに現地巡回を行い、今年の作柄や今後の作業の段取りなどの確認をしてきました。


 最初に巡回したのは、就農3年目のSさんのほ場。Sさんは、小ギク栽培3年目であるにもかかわらず、毎年市内で一番品質のいい切花を出荷しています。
 昨年は、残念ながら開花時期がお盆に間に合わず、6割以上を出荷することができませんでした。そこで、今年から、赤色LEDを活用した電照栽培に取り組みました。
 今のところ、ほ場の9割がお盆までに咲く予定です。


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キクほ場を見る経営支援班長(高岡市)


 次に、就農2年目の日本なし生産者のSさん。なし園が2市にまたがっており、毎日忙しそうです。
 富山には『呉羽なし』としてブランド化しているなし産地があり、『幸水』の出荷が8日から始まっています。
 Sさんのほ場でも成園のほとんどが幸水ですが、今年は猛暑と水不足のためまだ果実が小さく、出荷も13日の週からの予定です。
 なお、Sさんはジョイント栽培にも取り組んでおり、早期の成園化で経営の安定化を目指しています。


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S氏の現況を聞き取る経営支援班長と園芸支援班長(射水市)


 最後に、今年から射水市で小ギクとトマトなどを生産しているOさん。やや切り遅れの花がありましたが、病害虫はなく、ひと安心。
 また、Sさんと同じく赤色LEDを活用した電照栽培に取り組んでおり、8月10日には全量が出荷されました。
     

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O氏のほ場は、95%以上が出荷済み(射水市)


 今回訪問した3名はいずれも独立自営就農の方々で、みなさん早期の経営安定を目指して、基本技術の徹底に熱心に取り組んでいらっしゃいます。

 今後も、主穀作や園芸(ハウスイチゴ、ナガイモ、レタス及びモモなど)そして酪農など、独立自営就農から年数の浅い生産者のみなさんの経営を、ほ場での技術指導と決算時期を中心とした経営指導でバックアップしていく予定です。

井上徹彦

富山県砺波農林振興センターで、花きと薬用作物の担当をしています。 担当地区は南砺市で、チューリップ球根と小ギク等切花生産者を中心に技術指導をしています。

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