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大分県
塩崎洋一

久々の牛さん

2020.06. 4

 普及現場で「全体像を把握する」と言えば、どんなイメージでしょうか。
 この日は、若手2人を連れて、久しぶりの肥育現場です。先般紹介したAくんと、久しぶりに畜産普及員になったNさんを連れて、行きました。


 「牛小屋に入っての観察は、五感を使うんじゃ」と言いながら、牛舎全体を見て、次に、牛房、飼槽、水槽、牛床、個体、牛房の中でのグループ、それぞれの違い、観察した時間帯にその光景は適切と言えるか、前回はいつ来たか、今の時期の季節要因で牛の状況は適切か、などなどを、さらに五感で見ていくのです。

 目、鼻、耳、口、手触り、感触での観察です。
「目」はイメージしやすいですが、どこ見てんだ、となる。「鼻」はアンモニア臭はしないか、など。「耳」は異常な鳴き声、排尿の音なのか下痢便なのか。「口」は、場合によっては飼料の味をみる。「手触り」は、飼料の乾燥度合いなど。「感触」は肌の感触ですが、牛舎内の風通しや湿度の感触の違いなどなど。状況によっては、さらに細かくなのは、言うまでもありません。

 加えて、技術改善をしっかりやっていくには、こうした観察に並行して個体の変化を数字で追いかけます。しかも、場合によっては体重とかだけでなく、血液検査もです。


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この牛とこの牛、チェック。なぜかというと・・・・・じゃ、この農場の出荷前の組はさっきの農場と比べてどうか・・・変化で見るんじゃ、違いで見るんじゃ、というOJTでした


 農場を出た後には、「マスクをとれ! 匂いがわからんろうが。肥育の餌の話がもとじゃ、匂いがわからんでどうするんか!」というやり取りがあったのでした。

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興局を舞台に、普及活動の第二幕が上がった。臼杵市在住。

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