業界の後継者育成
2017.08.28
農業の後継者育成はともかく、私たち普及指導員も、業界の後継者を育成しなければなりません。
すくなくとも、私は、後輩たちに対しては、自分以上の成果を出すように、と思いながら接しています。もちろん、その成果が何かは、時代が変わっていく中、社会が変わっていく中で、求めるものが違ってきて、判断基準も変わるものです。
そう考えれば、「成果」というよりは「経験」や「体験」を積んで欲しい、「実戦」を積み重ねて欲しいと思うところです。(そういう自分がどの程度のものか、他者の評価は解りませんが・・・・)
さて、そうした気持ちで過ごす日々、今回はさらに、これを掘り下げたような場面です。管内の高校で「職業人講話」なる、職業紹介の場を頂きました。
最初は、普及指導員の話をするかと思いきや、公務員の話になってきて、当日は、もろに農学系、のカテゴリーになってました。話す直前に伺うと先生曰く「まだ自分の将来はイメージできないので、どんな話でも良いです」とのこと。
ならば、といつもの調子で、どんなに農業がすごいかに始まって『公務員でもいろいろあるぞ、大学は自分の行きたいところに、どこでもいいからがんばれ、世の中どんな分野でも役所の仕事はあるから、心配無用。公務員就職はなんとかなる』と、ひたすら若者たちを元気づけた次第です。
【塩崎】農業がなぜ大切か、これを食べなきゃ死んでしまう、って時に、コンビニでおにぎり一個が10,000円、いつもは100円だけど、これを食べなきゃ死ぬ、あなたは、10,000円で買うか?
【生徒】買います
【塩崎】ところが、コンビニのお兄さんが「あの人が、おにぎり一個を30,000円で買う」って言ってるんですが、どうしますか? と言い出した。どうする?
【生徒】40,000円出します
【塩崎】そのとおり、それが食い物がなくなる世界。お金なんて何の役にも立たなくなる。子供かかえたお母さんは、子供のために10万円でも出すようになる。これが農業が命の産業と言われること。