普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
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大分県
塩崎洋一

畜産DIY

2016.06. 6

 後輩のE普及員、牛舎の環境改善をやってみせるという領域に、ついに入り込みました。
 肉用牛農家の古い牛舎ですが、作業性もさることながら、暗いのです。
 子牛の育成にしろ親牛の管理にしろ、暗い牛舎は、事故防止など個体観察の上からはリスクが大きいです。また、太陽の光が入らないのは、牛床をなるべく乾燥させておく上からもマイナス要因です。 


 数日前に事前に下見をして、お試しをどこでやるか、どんな材料でどのようにやるかを決めて、いよいよ着工です。
 また、E普及員は、行政経験を活かして、今回の環境改善を市役所の畜産担当者に繋ぎました。
 「行政経験を活かして」とは、こうした普及現場での課題解決に向けた活動から、行政との連携をとって予算化を図るプロセスを進めているということです。
 国や県に図っても、農家の庭先で効果を発揮するような小回りな予算の確保は難しい。そこで、市町村と連携をとって、金額は小さくても農家さんの意識啓発なども含めた効果的なメニューを作るのです。


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左 :初めての丸ノコ。もちろん、ひととおりの使い方を教えてあげました
右 :透明の波板に張り替えて終了。ここまで、1時間半


 このお試しには数千円の資材費がかかっています。後で聞いたら彼の自腹でした。私の持論ではOKですが、本当はどうなのか、判断は分かれるでしょう。ですが、「農家さんがとても喜んでくれた」というのです。さらには、これで次のステップは農家さん自身がやるようになるだろうとの読み。普及活動ではこの動機づけが一番大変ですが、ここに少額でも補助金なりがあると、とても進めやすくなるわけです。


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実施前(左)と実施後(右)

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興局を舞台に、普及活動の第二幕が上がった。臼杵市在住。

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