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大分県
塩崎洋一

おいしいイチゴ

2015.03.23

 管内の、とある組織の役員さんはイチゴ農家です。行事の打ち合わせに伺ったら、おみやげにイチゴをいただきました。うまい。。。


 ところで、これは規格外品とのこと。畜産専門の私には「どこが規格外なんじゃ」と驚きです。でもよく見れば確かに・・・・

 わが県でも「消費者ニーズに合った生産を」と叫んではいますが、これは十分にニーズに合っていると思うわけです。では、なぜ規格外なのか。 


blog_shiosaki49_1.jpg
上から見ても・・・


blog_shiosaki49_2.jpg
横から見ても・・・
これのどこが規格外なのか・・・
農家さんがかわいそうに思えてしまいます


 はっきり言って、これが規格外とされるのは、どう考えても消費者、お客様の都合だけではなさそうです。と思うのは私だけ???


 農業分野でも「マーケットイン」という言葉が使われますが、他の業界と農業とが同じ感覚でこの言葉を使って良いのでしょうか。生産物を売り出す市場のあり方が違うのに、です。
むしろ農産物は、マーケットの側が日本の気候風土や国内農業の再生産のためを考えて作られるものでなくては、と思うのです。でないと、食料自給率向上なんていう単語を使うのが寂しくなります。もちろん、国内から食べるものがなくなっても困らないというなら、話は別です。


 要は、農産物においても流行やニーズを生産サイドが作り出して、そこに売り込むのであれば、他の産業と同じような考えでやればよいと思うのです。もちろん、山積みして販売できるようなイチゴなら、もっと良いでしょうが、農家さんが徹夜でパック詰めするものです。労賃計算して自分で値段をつけるとすれば、いったいいくらになるのでしょうか。
 そんな苦労の見えないのが農業での「マーケットイン」でのものづくり、なんですよね。

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興局を舞台に、普及活動の第二幕が上がった。臼杵市在住。

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