緑肥の効果を探る
2013.05. 2
富山県は、砂質浅耕土が多く、地力が少ない地域が多いと言われています。
土づくりには堆厩肥を投入するのが最良の手段ですが、未熟厩肥の問題、コストや入手が手軽にできないこと、散布機械の調達する必要があるなどで、取り組めていないのが現状です。そこで、緑肥の登場です。
農家と話していて、「ヘアリーベッチ跡の水稲ほ場で1俵(60kg)多く獲れた」という、耳よりの話を聞いて早速、数字の裏付けをとっています。
●ヘアリーベッチの生育調査
左 :24年11月19日調査
右 :25年4月4日調査。こんなに生育しました
左 :クロタラリアの花。景観もきれいです
右 :クロタラリアのすきこみ
●試験研究機関と生育量の調査
左 :試験場と一緒に刈取調査
右 :丸印の部分は、生育ムラがあり、生えていないところ
生草重から窒素分を割り出し、次に作付けする作物の減肥分を決定します
ヘアリーベッチの緑肥効果を数値でおさえ、「このくらいの生育量なら、基肥はどのくらい減らせばいいのか?」試験研究機関と一緒に探りながら、現場に役立つ情報を農家に提供できるように、調査に励んでいます。
感覚だけに頼らず、調査で数値の裏付けをとる、そして、試験研究機関と連携を取りながら誰もが活用できる技術にする事が大事です。
緑肥は価格も安く、確実に分解され大面積に施用でき、その効果を農家が実感し、土づくりにつながる救世主です。