当地区では、NPO法人の福祉ネットや行政、JAが協力した農福連携による労力支援体制の構築を図る活動を行っています。今回は、私が担当する果樹における取組み状況を報告します。
▼参考:農福連携による労力支援活動の展開を加速!!
昨年度は、みかん選果場でのデコポンのセンサー選果、堆肥袋の回収作業、剪定枝の集積作業などがありましたが、今年度は、新たな作業にもチャレンジしました。
一つは春の摘蕾作業でしたが、長いゴールデンウイークと作業時期が重なり、スケジュールが調整できず、不調に終わりました。
そんな中、先日取り組んだのは、収穫したみかんを入れたカゴを回収して、コンテナに移し替える収穫補助作業です。この作業を支援することで、一般の雇用者は収穫だけに専念でき、収穫作業の効率アップが期待できます。
今回、この作業が農福連携に向くかどうかを判断するために、体験会を開催しました。
カゴいっぱいにならなくても空のカゴと交換することや、コンテナに入れるみかんの量等、注意点を説明して作業を行ってもらいました。関係機関や実際に求人している農業者も集まり、作業状況を確認した結果、作業を依頼したいという農家の要望がありました。
現在、契約に向けて、福祉ネットとスケジュールや事業所の調整等に取りかかっている所です。

左 :支援者を通じて作業内容を利用者に説明 / 右 :体験作業風景

体験作業状況を関係機関や農業者が見学
一方で、昨年実施したセンサー選果作業も、今年度新たに希望する事業所が見つかっており、数カ月間を交代で、継続してできるよう調整しています。
昨年度からの作業受託活動を経て、福祉事業所の作業を目にする機会が増えたことで、農福連携の可能性を感じている農家も増えてきているように感じています。作業内容と賃金等の調整等難しい部分もありますが、今後も農業部門の労力不足解消と福祉事業所の就労支援という、お互いの目標が果たせてwinwinとなれるよう、マッチングと作業体系の構築を進めていきます。
佐賀県佐城農業改良普及センターで果樹を担当しています。佐賀県ではテレワーク推進の一環で普及指導員は、一人一台のタブレット端末を持ち日々の普及活動に活かしています。タブレットを活用した普及活動を中心に、産地の動き等を紹介します。