前回の「醸造用ブドウ生産編」の続きです。
奥尻ワイナリーは、平成19年に農業生産法人「奥尻ワイナリー」として設立しました。
現在は島で生産されたブドウを中心に約6万本のワインを製造・販売しています。

左 :奥尻島の西側に建つワイナリー。予約すると工場見学もできます。
右 :ワイナリー2階で展示・販売。ワインの種類は豊富です!
そして、ここにも今話題の一品が!

左 :北海道新幹線開業に合わせたオリジナルボトルを期間限定で発売中!
右 :このステキなボトルを見ているとワクワクします。早くこの新幹線に乗りた~い!
奥尻ワインにはワインを使った加工品があります。以前紹介した檜山の恵み弁当「~奥尻ワイン香る~ フルーツポークどん」もそのひとつで、これらは加工原料用に製造されたワインを使用しています。
さらに、ワイナリーで販売している「奥尻ワインドレッシング」「奥尻ワインアイス」等々...。ワイナリー限定販売のワインアイスはほんのりワインの香りがする上品な甘さのアイスで、いくらでも食べられそうです(^-^)

左 :奥尻ワインドレッシング
右 :奥尻ワインアイス(赤のみ)~奥尻ワイナリー限定発売です~
この他にも、函館市や近郊の菓子店でスイーツに活用されたり、水産物への活用!? "ホッケのワイン漬け燻製"にも活用されているそうです(どちらも写真がなくてすみません)。
ワインを絞った後の残渣物は、木材チップと混ぜて堆肥にし、ブドウ樹園地に活用しているとのことで、まさに循環型農業! 離島ならではの工夫と活用の中で発展して来ています。
これら現状を踏まえた今後の展開の中で、これから製造を増やしていきたいワインとそうではないワイン、生産が伸びているブドウ品種とそうではない品種、これらが必ずしも一致せず、ワイン製造とブドウ品種のすりあわせや選定、さらにはブドウ生産量の増加...が改善策と考えられます。
まだまだ伸び幅の広いワイナリーへ、普及が支援できる事もありそうです。
最後に、今回の活動の反省点です。
フェリー時間の関係上、島での活動時間は約4時間半。昼食の時間とフェリー乗船下船の時間を除くと、現場での活動やは3時間半あるかないかです。たった3時間半の時間を効率的に・効果的に使うためには事前の入念な準備が必要です。今回はこれがやや不足でした。
訪島の目的・活動内容・到達目標を、訪島する普及指導員全員が共通で理解していることが必須です。その上で、島で対応して下さる関係者(今回の場合は役場職員・樹園地関係者・ワイナリー関係者)にもきちんと伝えておかなければなりません。今回の活動はココが不足で、私たち普及指導員がそれぞれの想いをそれぞれが持ったままで活動に向い、だから、対応して下さる関係者にもきちんと伝わっていなかったがために、本当はお話を伺いたかった人に会えなかったり、会えても時間がほとんどなかったり・・・という、オソマツな展開になった部分もありました。
日頃活動の中で「対象者との合意形成」とよく言われますが、その前に普及指導員同士の合意形成を怠ると、こんな始末になるのか!? ということを体得できた気がします。

左 :奥尻島のマスコットキャラクター「うにまる」
右 :フェリーに手を振って"歓迎"と"見送り"をしてくれます。もちろん一緒の記念撮影にも応じてくれますよ(^^)
平成24年から檜山農業改良普及センター所属。25年度に高付加価値に係わる仕事に変わりました。北海道に新幹線が来るのも間近!北海道の入り口で地域農畜産物の付加価値向上に邁進します。