管内の素牛追跡
2014.10. 2
管内の肉用牛生産は、県内では大きな産地ではありません。管轄2年目の私としては、なんとか子牛市場で高値取引されるようにと、育成技術向上に向けた普及活動も行っています。
とはいえ、なかなか肉用牛農家の、特に高齢者の多い中では、皆さんが実行できるように動機付けしていくのが大変です。そこで、数件の中心的若手肉用牛農家に的を絞り、いくつかの想定の下で変化を追いかけています。その一つが今回の調査です。
管内の繁殖農家から出荷された子牛で、県内肥育されている牛を追いかけます。そして、その牛が肥育される過程で、子牛を買っていく肥育農家さんが喜んでくれるものになっているか。つまり、最後はそれを販売するお肉屋さんも喜んでくれるものになっているか、を追いかけようということです。
要は、同じ重量の枝肉であれば、赤肉が多いか否か。お肉屋さんや焼き肉屋さんが効率が良いように赤肉が生産されて、かつ、適切に霜降りの状態になっているか否かを、牛の月齢に応じて超音波診断して比較します。
牛さんを保定し直しています。農場の作業員さんが捕まえてくれましたが、鼻グリがついていませんでした
超音波診断で枝振りを見ます。月齢に応じて、バランスの良い枝振りになっているか、赤肉部位が形成されているか、です
まずは、赤肉部位がしっかりと発育しているかを追いかける。そして、これを他のデータと比較して、子牛の育成技術改善の啓発に活かそうというものです。
また、超音波診断した画像と牛の見かけの違いなどを対比し、繁殖農家さんも外見の違いと中身の関係について学んでもらうようにと考えて、後日、当該繁殖農家をこの肥育農場に案内して研修する計画です。