檜山南部郷土食「こうれん」
2013.11.29
"こうれん"をご存じでしょうか?
檜山南部地区には古くから伝わる「こうれん」という郷土食があります。ウィキペディアで出てくる「松島こうれん」とは違い、そのままでは食べられず、焼く・揚げる等の加熱をして食べる一次加工品です。
※こうれんの詳細はこちら (pdfファイルが開きます)
▼こうれんってなぁに? (73.6KB)
▼こうれんの食べ方 (1.16MB)
先日、江差町で開催された「檜山南部農村女性グループまつり」会場の一部で、こうれんのPRと食べ方アイディア募集を行いました。
こうれんは、古くから各家庭で作られ食べ継がれてきましたが、「ストーブの上で焼いて食べる」「油で揚げて食べる」が一般的。他の食べ方の情報があまりなく、郷土食としての広がりがいまひとつ...の状況で、"地域のことは地域に聞こう!"と、広く地域住民に情報提供を求める活動になりました。
食べ方を募集するための"呼び水"として提供した試食品は、『こうれんに付けて食べてみて下さい』と、ジャム(女性グループが加工販売している物3種)・アイスクリーム・生クリーム・チョコレートの6点。
「こうれん」試食してくださぁ~い!
老若男女呼び止めて こうれん の食べ方を情報収集!!
農業者、消費者、関係機関職員、飲食店業界関係者、男性、女性、大人、子供...さまざまな人が足を止めて試食と、こうれん談義を展開! (私は話しに熱中しすぎて、写真を撮るのを忘れてしまったほどです。)
その結果、意外な事実が発覚しました!
檜山南部の郷土食「こうれん」が、意外と"地域のもの"になっていない!
「知らない」「知っているけど食べたことがない」という人が思った以上にたくさんいて、正直"ショック!!"(T_T)
こうれんが道内では檜山南部にしかない食文化であるということはほとんどの人が知らず、呼び水として準備したこうれんは、「初めて食べた」という人に好評... 複雑な気持ちで勧めました...。
整理すると、こうれんは"各家庭で作り食べ継がれてきた物"から"買って食べるもの"となり、食べ方の情報とともに、その価格についても各家庭から遠ざかっている要因の一つである...ということが判明しました。
試食品の残りのこうれんにアイスクリームをつけた"こうれんアイス"(私のイチオシ! 勝手に命名)を食べながら、『 時代の流れかなぁ... 』と深く考えさせられた活動になりました。