普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
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◆2013年9月

北海道
田所由理恵

目を凝らして... 水稲稔実調査

2013.09.24

 町・JA・共済組合・普及センターなどの関係機関で組織される「檜山南部地区営農推進連絡協議会」で、今年度の水稲稔実調査を実施しました。

 今年度の調査品種は「きらら397」「ななつぼし」「ふっくりんこ」の3品種(全62点)。
株ごとに総籾数と不稔粒数を数え(その差が稔実粒数)、今年度の収量予想に活用するとともに、品種ごとの統計データとして蓄積しています。


 2日間に渡ったこの調査には、各日13~14名の関係者が携わりました。
 株から稲穂を1本ずつ外し、粒の数を数えて行きます。
 シーンと静まりかえった会議室に「2.4.6.8...」「5.10.15.20...」等とブツブツつぶやく声、人によってはカウンターの音を遠慮がちに響かせ、皆"寄り目"になりながら、真剣に調査を行いました。


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静まりかえった会議室で、ブツブツつぶやきながら目を凝らします...


今年の調査結果は、総籾数・稔実歩合ともに平年並みとなりました。
まずまずの結果に、今年の出来秋が期待されています!

田所由理恵

平成24年から檜山農業改良普及センター所属。25年度に高付加価値に係わる仕事に変わりました。北海道に新幹線が来るのも間近!北海道の入り口で地域農畜産物の付加価値向上に邁進します。

富山県
柳瀬美智代

青年就農者の育成

2013.09.20

 26年度予算要求で、青年新規就農者を毎年2万人定着させ、10年後に40代以下の農業従事者を約40万人に拡大するという、政策目標を掲げています。
 私の管内でも、農業法人へ就農する青年を対象に、法人側と普及側で協力して支援しています。


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初めてのコンバイン操作
入社して2年目で初めてコンバインを操作した青年農業者Hさん(25歳)。
すごいスピードで刈って、刈り残しもありました。まだまだ慣れが必要です。
大事な機械を任せる経営者も我慢です。


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桃の販売
入社して1年目の青年農業者Fさん(27歳)。
観光客はいろいろ質問してきます。「この品種は川中島です。特徴は・・・」
最初は、しどろもどろでしたが、かなり慣れてPRも上手になりました。


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プチヴェールの手入れ
法人就農を希望しているK君(高校3年生)。
夏休み中に、法人で体験研修しました。
作業も大変ですが、年齢の離れたおじさま連中との会話にも苦労していました。


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青年農業者の会合
青年農業者の情報交換会。
年齢の近い青年同士で、言いたいことを言いあって、切磋琢磨している。
ところが、お酒が入ると、かなり弾けていました。これも大事なのですが。


 法人の雇用希望や就農希望者とのマッチング、法人就農した青年の技術習得支援、青年農業者同士の横の連携をとりもったりと、普及指導員は、まさにひとをつないでいます。一人でも多くの青年が定着し、経営者に育ってくれる事を願いながら・・・。

柳瀬美智代

富山県高岡農林振興センターで、地域担当しています。地域担当の役割は主穀作(水稲、大麦、大豆)の技術改善や集落営農等の組織化など、地域全体のコーディネートです。

北海道
田所由理恵

北海道でも稲刈りが始まります!

2013.09.19

8月中旬に富山県の柳瀬さんが稲刈りに関する記事を掲載していますが、遅れること1カ月。北海道もようやく稲刈りのシーズンを迎えました。

 檜山南部地域の「水稲収穫始」は平年値で9月20日(農作物生育状況調査より)、今年も平年並の収穫を目指して、生産者ともども準備が進んでいます。


 9月初旬、普及センターではJAと連携して水稲適期刈り取り講習会を実施しました。3日間かけて檜山南部地域の6町(上ノ国町、江差町、乙部町、厚沢部町、奥尻町、八雲町熊石)での開催です。
 参加者が持ち込んだ稲を玄米サンプルにし、それぞれの収穫適期の判定や、複合化中での作業競合回避に関するアドバイスを行いました。病害による品質低下等、次年度への課題もあり、熱心な情報交換となりました。


 開催初日で、すでに収穫適期を迎えていた稲もあり、いよいよ収穫作業がスタートします!
 今年も"おいしい北海道米"にご期待下さい!


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「粒の仕上がり具合はどうかな?」
生産者も関係者もサンプルを覗き込んで目を凝らします 
 

田所由理恵

平成24年から檜山農業改良普及センター所属。25年度に高付加価値に係わる仕事に変わりました。北海道に新幹線が来るのも間近!北海道の入り口で地域農畜産物の付加価値向上に邁進します。

大分県
塩崎洋一

親子代々の普及員

2013.09.18

 今日は作物担当のMさんに同行しました。
 最初は大豆の圃場でヨトウの調査です。もちろん虫はいませんでした。次の圃場では、ウンカの調査です。これもクリア。


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大豆の調査
圃場の中程が調査場所。
一区画4~5反は、管内には珍しいです。


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ウンカ発生の理屈をきいたところ、要因のひとつに密植があるようです。
「ならば、もっと薄く植えれば良いのに・・・・」が、経営的にも有効なひとつの結論ですが、
なぜか、多くの方が密に植えてしまいます。狭い国土ゆえの遺伝子でしょうか、それとも・・・・


 Mさんは、この圃場からさらに山奥へと進み、担当する集落営農地域でさらに調査しました。
 車中聞くところでは、限界集落などの状況から、果たしてこの現状に普及としてどのように向き合うのか、悩んでいるようす。私は「そこにないのが労働力なら、削減される公務員の労働力を投下するのはアリだね、屯田兵だよ」と話した次第。

 さて、この一言は、もしかするとさまざまな批判を受けるかもしれませんが、それを覚悟で言うならば、官の仕事を可能な限り民に任せる一方で、国内食料生産、自給率向上のための農地の維持確保や農業生産は、色々な意味で体力が低下した中山間地域の民ではなく、官が公的な仕事としてやればどうかと思う次第。


 ところで、私の実家も米を作っていましたが、父親は、少しくらい作付けが減っても車が入る方がいいと、田んぼを削り、道を作りました。だから私の場合、経営的な考え方に立って稲作をみると、なんとなく感覚的な壁を感じてしまうのです。例えば、田んぼの角やはじっこですが、機械が入る前に手で刈るなら、最初から植えなければよいのに、と思うのが経営担当なのです


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わざわざ手で刈るのに、このようにギリギリまで植えています


 実はMさん、ご両親が普及員で、そのお二人に私がお世話になったのは言うまでもありません。
 とくに母上には、初任地で右も左も判らないところ、色々とお世話になりました。
私が現地から戻り、お土産に農家から頂いた三段重ねの重箱を広げたところ、普及方法のOJTよろしく、「新入りで三段重ねをもらって来たのは、あんたくらいやねぇ」と褒められたのを覚えています。

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興局を舞台に、普及活動の第二幕が上がった。臼杵市在住。

北海道
田所由理恵

北海道の さつま芋焼酎「喜多里」

2013.09.17

 檜山管内厚沢部町では、町内で栽培したさつまいも「黄金千貫(コガネセンガン)」を原料にした本格焼酎「喜多里」があります。
(北海道でさつま芋が栽培されている事に驚く方も多いのでは!?)


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 この焼酎、実は4タイプあり、
 ①「芋焼酎 喜多里」~冒頭の、さつまいもが原料
 ②「じゃがいも焼酎 喜多里」~馬鈴薯メークイン発祥の地である厚沢部産メークインを原料
 ③「麦焼酎 喜多里」~北海道産二条大麦を原料 
 ④「昆布焼酎 喜多里」~ 北海道の荒海で育った昆布を原料
と、どの種類もそれぞれの素材を活かしたすっきりとした飲み口で、地元厚沢部町の工場で製造され、地域の特産品として愛されています。


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 年に一度、厚沢部町で「喜多里」を楽しむイベントが開催されます。
 通算7回目となった今年のこの会は、厚沢部町町民センターで開催され、町内外から300名が参加しました。


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 普及センターや振興局の職員も参加し、それぞれの味の違いを比べながら、今年の農作物の作柄や特産品の話題を交流し、農業者・商業関係者・消費者・行政等関係機関がつながって、地域振興へと発展していきます!


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田所由理恵

平成24年から檜山農業改良普及センター所属。25年度に高付加価値に係わる仕事に変わりました。北海道に新幹線が来るのも間近!北海道の入り口で地域農畜産物の付加価値向上に邁進します。

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