普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
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◆2012年11月

埼玉県
高橋正浩

児玉で「ロマネスコ」の出荷が始まりました

2012.11.28

 管内の本庄市児玉町内では、11月中旬からカリフラワーの一種である「ロマネスコ」の出荷が始まりました。


  
左 :幾何学的形状のイガイガがシンボル
右 :大きく形が良いサイズは8個入りで市場へ出荷


 ロマネスコ栽培者は、JAと協力して出荷規格の統一を図るため、11月19日(月)、目揃い会を開催しました。
 各会員は、特に花蕾の大きさや形、色合いを中心に検討し、目合わせを行いました。
 今年から栽培を始めた会員は、JA担当者や先輩生産者の意見をよく聞き、コンテナへの詰め方など細かな部分を確認していました。

 当地域では、ロマネスコを栽培して今年で4年目を迎え、ブロッコリー部会の会員12名で栽培をしています。
 今年は、8月の定植後の高温で、活着するまで水やり作業に大変苦労しました。
 しかし、会員一人一人の熱心な管理作業により、甘みのある大きなロマネスコができました。


  
左 :8月27日、炎天下で耐えるロマネスコ
右 :空気の澄み切った山の麓でのロマネスコ栽培


  
左 :目揃い会のようす。JA担当者が茎の調整方法を説明している前で熱心に説明を聞く会員達
右 :ロマネスコを栽培しているピチピチな若手生産者


 ロマネスコ栽培は、ブロッコリーよりも栽培期間が長く、は種から収穫まで約150日程度かかります。
 また、果重は、ブロッコリーが1個約600gに対して、ロマネスコは約1,300gと約2倍の大きさです。収穫作業では、花蕾が大きいため、畑から搬出するのにやや苦労を要します。
 今後、当センターでは、JAと協力して児玉地域の特産物となるよう、栽培技術の指導並びに、販売PR等の支援をして行きます。

高橋正浩

埼玉県の本庄農林振興センター農業支援部技術普及担当で野菜・工芸作物(茶)を担当している高橋です。主な活動エリアは本庄市です。また、青年農業者・女性農業者チームの一員として、若い農業者等の育成、活動支援を行っています。

長野県
平谷敏彦

トルコギキョウの調査を実施しました

2012.11.22

 トルコギキョウは、長野県が全国一の生産量を誇りますが、近年の高温傾向により、特に秋出荷する抑制作型の品質向上・生産量確保が大きな課題となっています。
 そこで県では、各普及センター1戸の優良農家を選定し、その栽培技術・土壌条件等を統一項目で調査し、今後の栽培に生かしていこうという取り組みを行っています。

 当管内では、(株)「フラワー・スピリット」代表の上條さんのお宅で調査することになり、今日そのサンプリングに行ってきました。
独自の仕立てと栽培管理により、通常では考えられない大輪のトルコに、いつもながら驚かされます。



輪の大きさにびっくり


 実は「フラワー・スピリット」、花のオリンピックといわれるフロリアード2012で、春のコンテスト球根類でラナンキュラスの「スーパローヌ」が、夏のコンテスト切り花部門でトルコギキョウの「フルフル・ホワイト」が、ともに総合1席を獲得するという快挙を成し遂げている、すばらしい栽培者集団です。


  
左 :春のコンテスト総合1席「スーパーローヌ」
右 :夏のコンテスト総合1席「フルフルホワイト」


 上條さんのお宅では、トルコギキョウは終盤を迎えつつありますが、これからラナンキュラスの出荷が本格化します。



出荷を控えたラナンキュラス

平谷敏彦

25年4月から諏訪農業改良普及センター勤務、20年ぶりに戻ってきた職場です。慣れない次長職で事務に追われる毎日ですが、花の現場に出ると元気をもらえます。

富山県
柳瀬美智代

草刈を省力化!

2012.11.20

 富山県では、斑点米カメムシ類が増加傾向にあります。
富山県の主要農産物は米ですが、24年の米の1等米比率は70%台と低迷しています。格下げとなった第1位は胴割米ですが、カメムシ類による斑点米も多く発生しました。

 カメムシ類の主要種は、アカヒゲホソミドリカスミカメとアカスジカスミカメのカスミカメムシ類です。
これらは、畦畔雑草等水田周辺の雑草地で増殖し、発生源となることから、雑草管理が、カスミカメムシ類の発生密度抑制につながりますが、雑草地の草刈作業は農家の負担となっています。

 そこで、秋冬期に、水田周辺雑草地に除草剤を散布し、翌春の雑草発生抑制による、草刈回数減や、カスミカメムシ類の生息密度への影響を見ることにしました。



除草剤の効果、散布方法を指導するメーカー
「処理時期は、雑草の生育が止まり、枯れ始めた11月下旬が適期です」



除草剤を散布する私
「ゆっくり、歩くスピードで・・・。少し、まきすぎたみたい」



難防除雑草 スギナ
「いろいろな除草剤がある中、スギナはなかなか効かないよ」という農家は多いです。この除草剤は非選択性で、スギナも枯らします



草刈作業
この除草剤は、春先、気温が高くなるとガス化し、そこから3カ月程度抑草します。だから、草刈作業を減らすことができるのです。5月、6月の草刈を省略できたら、とても楽になりますよ


 農業の一番の負担は草刈作業という人もいます。
担い手の高齢化、農地の集積に伴って草刈作業をいかに効率的に行うか、大事なポイントです。

柳瀬美智代

富山県高岡農林振興センターで、地域担当しています。地域担当の役割は主穀作(水稲、大麦、大豆)の技術改善や集落営農等の組織化など、地域全体のコーディネートです。

岩手県
吉田 泰

ねぎの栽培管理を振り返ってみよう!

2012.11. 1

みなさんこんにちは! 
今回は、以前にご紹介した、久慈地域のねぎの取組みについて、ご紹介します。

今年の生育はおおむね良好に進み、無事に収穫を迎えることができたことから、実証担当者、久慈普及センターと、今後の収穫に向けて打ち合わせを行いました。
また、今年も病害虫や雑草対策など、作業に追われることがあったことから、あわせて一度管理を振り返ることになりました。

病害虫では発生した時期や薬剤の散布実績を整理し、効果的な防除について意見を交換しました(写真1)



写真1 意見交換のようす


その他、除草や土寄せについても、今年はかなり多くの労力を要したことから、来年の面積拡大も見据えて、除草剤の効果的な利用や栽植距離の検討について広く意見を交換しました。

収穫に向けては後日、JAの担当者も参加して、規格や荷姿を確認しました(写真2)



写真2 JA担当の方から、規格の説明
岩手のねぎは有機質由来の窒素を30%以上利用した「やわら香(か)」ブランドで販売しています!

久慈地域での新たな品目として定着できるよう、今後も支援を行っていく予定です。

吉田 泰

岩手県中央農業改良普及センター軽米普及サブセンターで葉菜類の担当をしています(岩手県の県北にあります)。県内の葉菜類産地を対象として、安定生産に向けた課題解決を図っています。

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