小学生たちが県花「紅花」の収穫
2010.07.28
東根市六田地区にある紅花畑では、見ごろを迎えた紅花が、ところ狭しと咲き誇っていました。このところの高温の影響もあり、収穫適期は予定よりも1週間早くなったということです。
この日は、東根市立東根中部小学校の4年生が収穫に来ていました。
実はこの紅花は、児童たちが「紅花栽培体験学習」として播種したものです。紅花の根元のラベルには、播種した児童の氏名が書かれています。
各自それぞれの位置につき、「風に揺らぐ紅花 六田宿」の関係者や引率の先生から指導を受けながら、さあ! 摘み取りの始まりです。
さて、「まゆはきを 俤(おもかげ)にして 紅粉(べに)の花」は、松尾芭蕉が奥の細道の道中、山寺立石寺への途中に詠まれた有名な句です。また、県内で同じ紅花を詠んだ句として、「行く末は 誰が肌ふれん 紅の花」が知られています。
紅花は江戸時代本県の特産物として最上川から日本海を経て京に運ばれ、高価な京紅の原料となっていました。
紅花を摘むのは貧しい娘たちで、紅花のとげの痛みに耐えながら摘んでいたことでしょう。「一生使うことがないかも知れない高価な紅を、どのような女性(ひと)がつけるのだろうか、自分もいつかつけてみたい」などと思い描きながら、辛い作業に耐えていたんだろうなと、はるか昔の花摘み娘たちに思いをめぐらせた次第です。
現代の子(娘)たちは、何を思いながら紅花を摘んだのでしょう。ドライフラワー用に根元から鋏で切っていましたが・・・。
左 :今年のできはいかが? / 右 :とにかく暑い! 日でした
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