普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
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◆2009年1月

愛知県
佐光佳弘

1年の総決算!~普及指導課題年度評価~

2009.01.30

 私たち普及指導員は、1年間どんな仕事をするか、毎年度目標を立てています。
 今年度の私の目標は、小麦・大豆の安定生産、水稲「コシヒカリ」の品質安定、環境にやさしい農業の推進などです。1月は、その目標に対する達成度を確認する時期になります。


全職員の前で今年度の成果を発表する年度評価会議  発表が終わると、ほかの職員から質問を受け、議論となります
左 :全職員の前で今年度の成果を発表する年度評価会議 / 右 :発表が終わると、ほかの職員から質問を受け、議論となります


 私の職場では、まず部門ごとに会議を開いて今年度の仕事内容を確認し、目標に対する達成度を評価します。そのあと、全職員に対して、今年度の仕事内容を発表します。

 1年間、同じ職場で仕事をしていても、ほかの職員がどんな仕事をしているかを知る機会はあまりありませんので、このような機会は大変参考になります。ほかの職員から質問を受け、それらを参考にして、これから来年度の目標を立てることになります。


中央は、質問をする竹田農業改良普及課長です
中央は、質問をする竹田農業改良普及課長です


 最近、農業政策や経済がめまぐるしく変化するため、当初予期していなかった仕事がたくさんあり、それらに多くの時間が費やされます。しかし、小麦・大豆の安定生産や環境にやさしい農業の推進など、長期間にわたって取り組まなくてはならない仕事は大変重要です。このような課題に対してしっかり取り組めるよう、これから来年度の目標を考えていこうと思っています。


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佐光佳弘

愛知県海部農林水産事務所農業改良普及課(海部農業普及指導センター)の技術指導グループで、作物担当として仕事しています。 県職員12年目ですが、職場では3番目に若い新米です(職員数は18人)。

埼玉県
鈴木知子

省エネ組合設立をコーディネート

2009.01.28

 人は、地縁、血縁、機能に基づいて集団を作り、さまざまな活動を行っています。土地を用いることが必須である農村社会では、地縁や血縁による集団が基礎となっています。

 温室を用いた生産には、多額の設備投資と高度な技術が必要です。温室を利用する生産者は、露地栽培に比べて圧倒的に少ないため、狭い地域では集団を作るのは難しく、技術の研鑽や情報交換のためには、広域での機能集団が必要になってきます。

 普及指導員は、いくつもの集団、あるいは、どこにも属さない個人とも接点を持ってます。それゆえに、必要に応じて、集団や個人をつなぐコーディネーターの役割を果たすことができます。


 先日、洋蘭(2戸)、キンギョソウ切り花(2戸)、バラ切り花(1戸)の生産者が、ヒートポンプを導入して、省エネルギーやコスト削減を実現することを目的として、「北足立省エネ施設園芸組合」を設立しました。


組合設立に向けた話し合いの様子。右端(筆者)と2人目が普及指導員
組合設立に向けた話し合いの様子。右端(筆者)と2人目が普及指導員。


 5戸は全て異なる市にあり、お互いに面識がありませんでした。しかし皆、3名以上の農業者グループを作って、国の補助事業を申請しようと仲間を探しており、相次いで普及部に相談を持ちかけてきました。
 そこで、普及部が音頭を取って、全員に一度集まってもらい話し合いをしてもらったところ、全員の目標・方向性が同じであることが確認でき、即日設立総会、組合発足・・・となりました。

 経験を重ねるほど知り合いの農家が増え、コーディネート力を高めることができる、と嬉しく思えた日でした。


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鈴木知子

埼玉県さいたま農林振興センター普及部の技術普及担当で、主に花植木と経営を担当しています。 埼玉県では女性農業改良普及員の1期生です。 農家と、若手の普及指導員が、夢を持って活動できるように支援していきたいと考えています。

長野県
宮澤孝幸

新規就農準備校開催に向けて

2009.01.27

 農業の担い手育成確保は農政の重要課題です。駒ヶ根市では昨年、新規就農準備校を立ち上げ、農業を始めたい方、定年帰農者の方などへ農業体験を通じて就農支援を行っています。
 次年度はふるさとの家(市の施設)を基点にして、1回につき2~3日の日程で農業研修を行う予定です。県外の方には、宿泊施設も整っています。


 普及センターでは、駒ヶ根市の取組みに対して全面的に支援を行うため、市の担当者と次年度の
事業計画の打合せを行いました。
 事業の詳細を知りたい方は、駒ヶ根市役所農林課農政係(代表:0265-83-2111)までご連絡ください。

駒ヶ根市役所担当者と次年度事業の打合せの様子  準備校パンフレット

左 :駒ヶ根市役所担当者と次年度事業の打合せの様子 / 右 :準備校パンフレット


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宮澤孝幸

長野県上伊那農業改良普及センター駒ヶ根支所で、駒ヶ根市を担当しています。担い手育成関連の仕事の他、農商工連携によるゴマの地域ブランド化へ向けた取り組みを支援を行っています。

埼玉県
鈴木知子

洋蘭組合と市場の情報交換会

2009.01.27

 農業の生産技術が未熟なうちは、「どうやったら、よい品をたくさん作ることができるか」に一番関心があります。普及指導員の活動も、これまでは生産技術の向上に最も重点を置いていました。

 生産技術が進歩してきて、良い製品がたくさん市場に流通するようになると、今度は、良い価格で安定的に売っていくにはどうしたらよいか、販売・流通面への関心が高まってきます。われわれ普及指導員にも、流通業者や実需者(業者)、末端の消費者に対して埼玉県農業や県産農産物のPRをしたり、どんな農産物が求められているかリサーチしたりする活動が求められてきます。


 埼玉県洋蘭生産者組合は、年数回の研修会に加えて、1月には新年会を兼ねた、卸売市場担当者との情報交換会を開催しています。卸売市場の収入源は販売手数料なので、高値で売れないと困るところは生産者と同じです。
 今回は「市場のホンネが知りたい!!」と題して、生産者30名と18市場23名が6つの分科会に分かれて、情報交換を行いました。


あいさつをする相川組合長  分科会での情報交換。座長も書記も30代の生産者
左 :あいさつをする相川組合長 / 右 :分科会での情報交換。座長も書記も30代の生産者


 「良い品とは、見かけが良いだけでなく、花持ちがよいものである」とか、「どんな小売店をターゲットにするか(高級店か、ホームセンターか)で、仕立て方や生産数量など販売戦略が異なる」とか、「濃いピンクのコチョウランが欲しい」など、様々な話題が交わされていました。もっとも、本当のホンネの話はこの後の懇親会の席で、だったかもしれません・・・。

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鈴木知子

埼玉県さいたま農林振興センター普及部の技術普及担当で、主に花植木と経営を担当しています。 埼玉県では女性農業改良普及員の1期生です。 農家と、若手の普及指導員が、夢を持って活動できるように支援していきたいと考えています。

長野県
宮澤孝幸

第38回日本農業賞長野県代表表彰式に出席

2009.01.22

皆さん、こんにちは。長野県上伊那農業改良普及センター駒ヶ根支所の宮澤孝幸と申します。
 私が担当する駒ヶ根市は、長野県南部の伊那谷と呼ばれる細長い盆地の中央に位置し、中央アルプスロープウェイを中心として年間約130万人の観光客が訪れているところです。よろしくお願いします。


 さて、第38回日本農業賞長野県代表表彰式は1月8日、長野市のJAビルで行われ、法人役員、駒ヶ根市、JA上伊那関係者らとともに出席しました。今を遡ること半年前、普及センターとJA上伊那が推薦者となり、関係書類の作成、現地調査を経て県代表を決定、中央審査に推薦されました。


表彰式終了後、関係者全員で写真をとりました。


 今回、県代表として表彰された「農事組合法人北の原」は、27年間にわたり地域農業を支えてきた「北の原営農組合」の基本理念を引継ぎ、平成18年に設立されました。水稲、麦、白ねぎを基幹品目とし、特に組合員全員参加による集落機能の維持・発展をめざした取り組みが評価されました。

 駒ヶ根支所管内は、県内でも地域営農システムの先進地であり、当駒ヶ根市においても関係機関一体となって、経営体の育成支援を行っています。


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宮澤孝幸

長野県上伊那農業改良普及センター駒ヶ根支所で、駒ヶ根市を担当しています。担い手育成関連の仕事の他、農商工連携によるゴマの地域ブランド化へ向けた取り組みを支援を行っています。

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