皆さんは、白けた座談会に出たことはありますか?
私は何度もあります。
私が講師として呼ばれた時も、私が住民として参加したときも・・・です。
私が講師として何を話しても賛成してくれる・・・。そして誰も意義を唱える人はいない。ついでに、誰も笑ってくれない・・・。ツライ・・・。
そんな時に脳裏に浮かぶのは、アキラメって言葉です。
「どうせ地域活性化なんかできっこないし、とりあえず『イギナーシ』って言っておけばいいんだよ」って、人々の声が聞こえてきそうです。
皆さん、お土産だけもらって静かに帰っていきます。
・・・と言った、ここまでの長い前フリをしたのは、冷めた地域の振興には強いカンフル剤が必要だと言いたかったのです。
今から3年前、新型コロナウイルスによる行動制限が敷かれる、地域活動がはばかられる中での話です。「地域おこしなんて、できっこない」そんな時期に地域振興の牽引役、調整役に「猛獣のような中間支援組織(地域振興を得意とするNPO等)」を、私は五所川原市の三好地区へ送り込むことにしました。
そして彼らと一緒に三好地区に入ってみると、そこには私が個人的に猛獣認定したくなるような住民が「運の良いこと」に沢山おり、感染対策をしながらもマスク越しに声高らかに意見をぶつけることになったのです。そして三好地区の座談会の場で中間支援組織と激しく衝突する私(普及指導員)も、住民には猛獣に映っていたことでしょう。

必要なのは猛獣だ
私は、こういう意見がぶつかる座談会が大好きです。本気で地域を思うからこそ、意見がぶつかるのだと思います。中間支援組織に対して、極めて厳しい言葉をぶつける協議会会長に対して、私は心の中で拍手を送っていたんですよ。ホント!
そんな話の一方で、これを読んでいる皆さんに質問です。
「地域振興を支援する中間支援組織とは、地域に完璧な未来を示してくれる神様でしょうか?」
おそらく違うと思います。医者のタマゴが多くの患者から学ぶように、そして普及指導員が多くの農家の「あんなこと、こんなこと」から学ぶように、地域振興を目指す中間支援組織を育てるのは、他でもない地域住民なのです(と断言!)。
私は、転勤で今春、この地から離れることになりました。
転勤にあたり、私が中間支援組織に伝えたのは、「三好地区をよろしく頼みますよ」です。
そして、地元住民に伝えたのは、
「地域振興を専門とする(猛獣みたいな)中間支援組織を育てるのは、ここに住む住民ですよ。」・・・ってことです。
追伸
このブログを読んで腹を立てたとしたら、中間支援組織のリーダー! ごめんよ!
文句があったら、いつでもLINEしてほしい。皆さんの事務所(通称:アジトという)へ行って、夜明けまで「地域振興ってなんだっけ」って議論をしよう。
私が勝手に「猛獣認定している皆さん」に会えて、本当に良かった。

ステキな農村RMOのイメージ・・・? いいAI画像が作れないのよー(TへT)
青森県の農業改良普及指導員(普及員)です。普及員歴はすでに20数年となるのですが、お話し好きが高じて、農業の担い手育成を担当していることが多いです。
プライベートでは、「気分はプロフェッショナルカメラマン」、「YouTube再生回数が伸びないけど作曲家とウインドシンセサイザー奏者」です。
加えていうと、15年前から音楽の秘められた力をフル活用して地域おこしをやっています。そんな活動のお陰で町内会役員から目をつけられ(勧誘され)、町内会の理事なんかやっています。もちろん、町内の草刈りやしめ縄づくりも、町内会最年少として参加しています。