愛知県
佐光佳弘
佐光佳弘
愛知県海部農林水産事務所農業改良普及課(海部農業普及指導センター)の技術指導グループで、作物担当として仕事しています。 県職員12年目ですが、職場では3番目に若い新米です(職員数は18人)。
2008.08.29
8月13日、管内で「あいち米初出荷式」が開催され、愛知県内で最も早く、本年産米が出荷されました。
この日出荷されたのは、弥富市鍋田地区で栽培された「あきたこまち」約5,000俵です。
「あきたこまち」は3月中旬ごろから育苗が始まり、4月には田植えされましたが、この期間の気温が比較的高かったため、苗の生長、田植え後の活着が良好で、生育は順調でした。
出穂は7月上旬でしたが、出穂と同時に気温が急上昇し、とても暑くなり、米の品質が低下しないか(登熟期間の高温による白未熟粒の発生)、非常に心配されました。
収穫は8月上旬から始まりましたが、品質は平年並みでほっとしました。
写真 左:新米「あきたこまち」 / 右:ずらりと並んだ新米のおにぎり
初出荷式では、関係者のあいさつの後、「ミス弥富」による米検査があり、「あいちの新米」という横断幕を付け、新米を積んだトラックを見送りました。
その後は、新米で作ったおにぎりなどの試食がありました。新米はとてもおいしかったです。
これからどんどん新米が出てきますが、みなさんにはたくさん食べていただきたいです。
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2008.08.27
8月7日から11日にかけて、ダイズを摘心する機械を、管内の農家さんに使ってもらいました。
ダイズの摘心とは昔からある技術で、ダイズの生長点を取り去ることで分枝を増やし、収量を増やすものです。
海部地域では、土壌が湿潤なためにダイズが上へ上へと伸びて倒れてしまうので、それを防ぐ技術として注目されています。
この摘心を、大面積でもできる機械を愛知県農業総合試験場が開発したので、興味を持たれた農家さんに、自分の畑で実際に使ってもらいました。
適切な時期に摘心処理した場合、ダイズの生長への悪影響がないことは、今までの試験の結果から農家さんにはおおよそ理解してもらっていましたが、今年はこの機械の操作性を実感していただけたと思います(操作性にはまだ難あり…)。
今後、ダイズの生育を調査して摘心の効果を確認するとともに、今までの試験の成績も含めてほかの農家さんにも紹介して、この機械がもっと使ってもらえるようにしていきたいと思っています。
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2008.08. 8
7、8月は、イネの生育調査の時期になります。
7月には、9か所の田んぼを回って調査しました。調査した田んぼは、直播栽培の田んぼ、肥料の展示を行っている田んぼ、新品種を作付けした田んぼなどです。
試験場レベルで効果がはっきりしていることについては、実際に農家さんに栽培してもらい、地域のほかの農家さんにも見てもらって、その効果を確認していただいています。
その際、生育状況を数字として把握したり、写真を撮ったりして、展示している田んぼを見ることができなかった人にも伝えることができるようにしています。
写真は、7月の生育調査の様子です。
地元のJAやJA経済連の方、農薬メーカーの方と一緒に調査しました。JAの方や農薬メーカーの方にも、調査しながら試験の途中経過を把握していただきました。
8、9月になれば、これらの田んぼを坪刈りして、収量などを調べます。
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2008.07.17
海部地域は早場米の産地で、海部のコメが愛知県内で最も早く出荷されます。写真は7月9日に撮影した「あきたこまち」の様子です。「あきたこまち」の田植えは4月上旬から始まり、20日ごろには終わりました。
今年の4月は暖かかったせいか生育は順調で、6月30日から出穂が始まり、7月4日ごろには出穂期を迎えた田んぼが見られました。
例年、お盆の前にはJAあいち経済連主催で「あいち米初出荷式」が開催されます。その前に関係者の打ち合わせ会がありますが、昨年はその席で、収穫したばかりの「あきたこまち」の新米を試食することができました! とてもおいしかったです!
今年は、昼間は暑いものの、夜が涼しい日が続いてきました。昼夜の温度差があるのは、イネの生育には最適です。今年の「あきたこまち」は、よりおいしくなることが期待されます。
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2008.07. 1
このブログを執筆することになりました、愛知県海部農林水産事務所農業改良普及課の佐光(さこう)です。海部地域の水田作の動き、私の仕事である「普及指導活動」について、皆さんにお伝えすることができればと思っています。どうぞよろしくお願いします。
さて、私が勤務する海部地域は、愛知県の中で最も西で、木曽川をはさんですぐ隣は三重県桑名市と岐阜県海津市です。一方、名古屋のすぐ隣でもあり、事務所(弥富市前ヶ平)から車で15分も走れば名古屋市に入ることができます。名古屋市からこんなに近くても、田んぼはまだたくさん残っています。
海部地域の風景を見てもらいたくて、弥富市中山の写真を撮ってきました。海部地域は大きい田んぼが多く、大型の農業機械でも作業しやすい環境です。「こんな環境が長く残るといいなぁ」と思いつつ、日々仕事に取り組んでいます。
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